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【爬虫類の電気代について】~冬の暖房は暖突?温室?エアコン?~

飼育器具・用品
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【51Base】です.


【爬虫類の電気代】

~冬の暖房は暖突?温室?エアコン?~

爬虫類飼育における鬼門となる冬場の温度管理

日本に生息している種などはいわゆる冬眠しますが,多くの外国産の爬虫類は熱帯性気候に生息しているため冬眠はしません

また,爬虫類は変温動物,いわゆる外温に生体機能を左右される生物です.

ですので,冬期に保温なしで飼育ができる種はほとんどいません.
(一部北米産や砂漠地帯に生息する種は除く)

そこで多くの飼育者がまず検討するであろうことは各ケージごとの保です

ですが多くの場合はガラスケージを使用しているため,冷気は簡単にケージ内に入りケージ全体の保温は困難を極めます.

そのためスタイロフォームや発砲スチロールなどをケージ外に当て気密性を高めるなどの対策を講じると思います.

そして気になる要素としてエアコン管理もあります.

この記事をご覧になられている方の多くは爬虫類の電気代について知りたい方だと思います.

そこで今回は冬期の電気代をエアコン管理と各ケージの保温の場合とで考えていこうと思います.

*爬虫類の電気代は飼育している生体や飼育環境など外的要因によっても大きく左右されますので,あくまで参考程度としてください.


 【目次】

 1.爬虫類の冬対策

   ■変温動物とは

   ■冬眠と休眠

 2.温度管理

   ■ケージごとに保温

   ■温室

   ■エアコン

 3.電気代

   ■ケージごとに保温

   ■エアコン管理

 4.どっちがいいの?

 5.まとめ

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1.爬虫類の冬対策



まず大前提として電気代は必ず上がります

それはプラケースで飼育できる種であっても保温すれば少なからず電力を消費するからです.

そして大型の個体になればなるほど電気代は右肩上がりです.

また,電気代については飼育している部屋の環境や家の構造,窓の断熱性,日当たりなど様々な要因が絡み合ってきますので,一概にどのくらいになるとは言えません.
あくまで私の飼育環境におけるものであることをご了承ください.

爬虫類の中には砂漠地帯に生息する種や北米産の生体などでは室内飼育であれば保温を必要とせずバスキングスポットのみの管理で良いものもいます.

ですが,これらは何年も爬虫類,もしくはその個体を飼育している方が行っている方法ですので,可能であれば最初の冬などはしっかり保温した方がいいのではないかと思います.

 ■変温動物とは



爬虫類は変温動物であり,外温により体温が変動する生き物です.魚類や昆虫もこの変温動物です

私達はいわゆる恒温動物で,自らが体温を作り出すことが可能な生き物です.

ですが,その弊害として体温を維持するには多大なエネルギーが必要となります.

逆に外温と同程度の体温で活動ができる変温動物は消費エネルギー量が少ないため,少ない食事でも活動することが可能となっています.

ですので爬虫類は飢餓に対して強い傾向があります.

 ■冬眠と休眠



結構混同されがちですが,少し違った解釈となります.

いわゆる冬眠は体のエネルギー代謝量を極限まで低下させ(1-25%),気温低下や飢餓を乗り越えるものです.

休眠はエネルギー代謝は低下しますが,身体の機能や体温は低下しません

冬眠に非常に近い状態ではありますが,冬眠の様に仮死状態に至るのではなく一時的に活動を休止しているような状態です.

ボールパイソンやサバンナモニターなどのアフリカ大陸に生息する爬虫類は休眠することが良く知られています.

 ■ボールパイソンの飼育

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気温低下に伴いと食事量が減ってくると休眠のサインですね.

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2.温度管理



では温度管理についてですが,爬虫類の保温器具としては

・暖突

・保温球

・セラミックヒーター

・パネルヒーター

保温の方法としてもケージごとに保温していく方法と簡易温室を作製してそこに飼育ケージを入れておくこと,エアコン管理で部屋全体を温めるなどが主に用いられている方法ではないでしょうか.


 ■ケージごとに保温



最もスタンダードな方法でしょうか.特に飼育生体が少ない方や飼育開始後間もない方はこちらの方法で冬場の対策をしている方が多い印象です.

ですが多くの飼育ケージガラス製のものを使用されている方が多いと思います.

一般的にガラスは熱伝導率が低くコンクリートや鉄などと比較して熱を通しにくい傾向にあります.

ですがそれは厚さ」に大きく左右されるものです.

ガラスの平均的な厚さは5mmほどと言われており(私自身の自作ケージの前面ガラスも5mm),この程度では簡単に熱を通してしまいます.

また,爬虫類飼育者によく使用されているグラステラリウムのガラス厚は「4mm」です

 ■爬虫類ケージの選び方

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 ■爬虫類の自作ケージ

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ですので,冬場はケージ内の温度をいくら上げてもケージ外の気温が低ければ一向に温度は上がらないままとなってしまいます.

ですのでケージごとに管理する場合は発泡スチロールやスタイロフォームなどでケージを囲ってやるとかなり保温できます.

以前はスタイロフォームを前面ガラス以外の面に覆って保温していましたが,しっかり密着できているのであれば,取り回しがききやすい30mmでも十分保温はできていました.

注意事項とすればケージ内の換気ができるようにしておいてください.

また各ケージごとに保温する場合に最も使用されているのがこちらの暖突ではないでしょうか?


暖突は消費電力(現行モデル:57w)も少なく,保温効果も大きいので非常に重宝します.

ですが,上部に蓋をするような取り付けになってしまいますので,換気を阻害してしまうことと,小さなケージでは熱くなりすぎるので必ずサーモスタットが必要になってきます.


暖突はサーモ内蔵と書かれていますが,個人的にはサーモなしで使用したことがない…というより「怖い」ので各ケージごとの保温で暖突をしようする場合には可能な限りサーモスタットの使用をおすすめ致します.

セラミックヒーターもよく使用しますが,これはリクガメやフトアゴヒゲトカゲのような地上棲の生体に用いることが多いと思います.

ホットスポットとしても用いる方が一般的ですね.

 ■温室



簡易温室をDIYしてしまう方もいらっしゃいますが,ここでは主に市販のものを中心にまとめていきます.(メタルラックでの簡易温室の作製についてはTwitterなどで調べてみてください)

簡易温室としては観葉植物などで使用するビニール温室が市販のものでは最も安価なものになります.


各ケージをこの温室内に入れてケージごとに保温しても良いですし,この温室そのものを保温しても良いと思います.

ですが思ったほど温まらないことも在りますので,各ケージごとの保温も同時に行うことをお勧めいたします.

個人的には簡易温室は1度だけしか使用したことがありませんが,生体数が少ない方や大きくない生体を中心に飼育されている方には一考の価値はあるかと思います.


こういったガラス温室もあります.

こちらは結構大きいサイズで幅が約90cmあります.

この温室そのものをケージにしている飼育者もいらっしゃいますね.特にツリーモニターなどの樹上性のモニターに使用されることが多いです.

■ツリーモニターの飼育

【コバルトツリーモニター】ツリーモニターの飼育・飼育環境
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429 Too Many Requests

*また先ほど記載したスタイロフォームで温室を作製する方もいらっしゃいますが,私自身が作製して飼育した経験がないので,ここでは割愛させていただきます.

 ■エアコン



爬虫類飼育者を最も悩ます問題であろう冬期の保温についてですが,最終的に行き着く先はエアコン管理かと思います.

私自身もここ数年はエアコン管理をしていますが,24時間稼働したままです.

ここで恐らく気にされるのは電気代についてですが,これは部屋の大きさや部屋の向き,窓の位置などによって左右されますし,例えば断熱性の強い窓ガラスを使用していれば室内の保温効果はより高まります.

では実際に使用していて毎年のように思うことは

「思ったほど高くないな」

注意点としては部屋全体がかなり乾燥しますので,各ケージごともしくは部屋全体を加湿する必要があります.

 ■爬虫類の湿度対策

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 ■爬虫類飼育におけるエアコン管理

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もう一点はエアコンの購入代金ですね.

大きい部屋だとそれなりに大きな機種が必要ですが,例えば気密性の高い住宅・マンションで4-5帖ほどの小さな部屋などでしたら低価格のエアコンでも十分保温は可能です.




以前は各ケージごとに暖突を取り付けてスタイロフォームで気密性を高めて飼育していましたが,さすがに大型のモニターやその他様々な生体を5匹以上飼育している場合ではもしかしたらエアコン管理の方が長期的にみれば安くつくのかもしれません.

*小さな生体などでしたら,簡易温室を作製しそこで管理した方が管理も楽ですし,エアコンは必要ないかと思います.

*6帖以上部屋の場合はハイスペック機の方がむしろエコ運転が可能で電気代を節約できると思います.

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3.電気代



では次に電気代についてみていきます.

*あくまで私の飼育環境や過去の経験に基づくものです.部屋の気密性や窓の断熱性,南向きかなど環境によっては電気代は変化しますので,あくまで参考程度にしてください.

 ■ケージごとに保温~暖突にサーモスタットはいらない?



ケージごとの保温はケージそのものをスタイロフォームで覆う方法と小さなケージなどでしたら簡易温室を作製する方法がある事をお話ししました.

私が以前行っていた方法としては

・各ケージをスタイロフォームで覆う

・木製ラックは後面も合板を貼り付け気密性を上げる

・暖突M・Lサイズ + タイマーサーモを各ケージに導入

・部屋は6帖

その際に使用していたケージとしては

・1800×500×500 ✕1 モニター

・900×500×450   ✕3 パイソン

・600×450×450   ✕1 イグアナ

使用器具としては

・暖突Lサイズ✕5(モニター✕2つ使用)

・暖突Mサイズ✕1

・パネルヒーター(20W)✕5

・メタハラ70W✕1

・パワーサンUV 100w✕1

以上の環境にて日中はモニター,イグアナにはホットスポットと照明を1日12時間,ケージ内温度は最低26-27℃でキープし,日中はホットスポット周囲は40℃以上になるようにしていました.

この環境下で恐らく電気代がピークとなる1月,2月の電気代から彼らの使用kwhだけ差し引くと大よそ9000円前後でした.

*写真がなくてすみません (飼育生体が多い方は2-3万円ほどかかっている人もいます)

*暖突はタイマーサーモにて管理していますので稼働していない時間帯ももちろんあります.

これを高いとみるか安いとみるかは人それぞれかと思いますが,爬虫類を飼育することはどうしても保温は必要になってきますので必要経費と思うしかないですね.

*飼育生体や飼育数,部屋の広さや間取り,部屋の断熱性などによって使用電力にも変動はあります

 ■エアコン管理



では次にエアコン管理についてです.

ここ数年は全てエアコン管理で爬虫類の保温を行っていますが,感想としては

「思ったよりも電気代がかからない」

基本的には24時間つけっぱなしですので,イメージ的には電気代が高騰してしまいそうですが,室温がある程度上がってしまえばそれを維持するだけなので,思っているほどではありません.

むしろ各ケージごとに保温していた頃よりも安定して温度がキープできるので安心感もあります.

メリットとしては

・部屋全体を保温できる

・生体数を気にしなくて良い

・安心感がある

デメリットとしては

・エアコン導入にはお金がかかる

・エアコンのメンテナンス

・乾燥する

やはりエアコン管理にすると安心感はありますし,部屋全体を保温できるのでメリットは大きいと思います.

基本温度を27-8℃に設定し,あとは各々のケージでホットスポットなど作ってやればいいので温度勾配もつけやすいです.

逆にデメリットとしてはやはり大掛かりになるのでお金がかかります.

安いものでも工賃込みで50000円は必要ですのである程度の出費は覚悟の上ですね.



電気代についてですが,2020年1月のエアコンのみの電気代が下図になります.

2020年は暖冬ではありますが,それでも室内を24時間28℃キープで概ねこの程度です.

これを安いとみるか高いとみるかですね. (*売電はありません)

ですが,私の場合はここから大型のモニターや大型パイソン(非特定動物)を飼育していますので,その他の電気代が非常に高くついていますが…

ですので爬虫類部屋の電気代は1日約320-350円ほどの計算で,1カ月に10000円前後ということになります.

こんな感じの部屋ですからそりゃ電気代も膨れますよね…

□モニター×6匹 大型パイソン・ナミヘビ×8匹

 

暖突M × 2

パネルヒーター20w前後 ×10

バスキングライト100w × 2

バスキングライト80w × 2

その他照明13w × 2

もちろん電力プランにもよります.

我家は夜間電力が安いプランにしておりますので,冷える夜間の電気代は通常よりもかなり抑えられています.

もし現在の飼育数で各ケージごとの保温となれば暖突とパネルヒーターを揃えるだけで軽く10万円以上は飛んでいきますね.

良いエアコンが買えます.

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4.どっちがいいの?



では結局のところどちらが良いのでしょうか?

これは明確には言えないところですが,例えば

■モニターを数匹飼育

■中型~大型の生体を5匹以上飼育

されている方などはエアコン管理でもいいと思います.

もしくは大きめのクローゼットの中でオイルヒーターなどもありかも?


小さな爬虫類を数匹の場合は全く問題ないと思いますが,中型~大型の生体については暖突などでケージごとに管理するよりエアコンの方が簡便です.

もちろんエアコンを導入する費用も掛かりますが,暖突も決して安くはありません.

現在は消費電力も76w→57wへとより省電力となっていますが,1つ1万円近くします.


ヤフオクやメルカリなどで程度のいい中古を安く仕入れる方法もありますが,季節的な問題で冬場は弾数も少なく高騰しやすいです.

60~90cm以上の飼育ケージを5つ以上使っている場合はエアコン管理の方がいいでしょう.

逆にそれ以下の場合は各ケージごとの管理の方が電気代的にはいいかもしれません.

もちろんこれは電気代のプランにも大きく左右されるものですので,ご自宅の環境をもう一度見直してから検討されてください.

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5.まとめ



いかがでしたでしょうか.

【爬虫類のエアコン管理】

あくまで参考程度にしかなりませんが,爬虫類の電気代についてエアコン管理か個別管理かについてまとめました.

冬場は電気代の明細書とのにらめっこになりますが,生体のことを一番に,でもご自身のお財布事情もよく考えて,生活環境にあった冬対策をされてください.

 ■爬虫類飼育におけるエアコン管理について

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 ■温度管理・保温器具について

【爬虫類の冬対策と温度管理・保温器具について】
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**生き物を飼育することの是非はここでは問いません.また,本記事は飼育を促進するためものではありません.
生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう

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