【51Base】です.
【爬虫類の飼育ケージ】
爬虫類を飼育するうえでほとんど全ての方に必要な飼育ケージ.
ですが,はじめて飼育をするうえでどのケージを選べばいいかわからない.
どういったケージが適切なのか.
今回はそういった疑問について考えていきたいと思います.
目次
1.飼育ケージの選び方
飼育ケージの選び方についてですが,飼育生体によって変わってきますし,その生体の最終的な大きさによっても選ぶ種類は変わってきます.
■地表棲
地表棲を中心とした種類には床面積の広いケージが最適です.
フトアゴヒゲトカゲなどのアガマ系,サバンナモニターやグールドモニターなどの地表棲モニター,パイソン各種などがこれにあたります.
基本的にはそこまで立体活動はしないため,高さはあまりなくても良いです.
高さのないケージを発売しているメーカーは恐らくグラステラリウムのみだと思いますので,自作をする以外ではこの商品一択となりますので,非常に重宝するかと思います.
■樹上棲
樹上棲を中心とした種類には高さのあるケージが必要です.
カメレオンやツリーモニター系,グリーンパイソンなどがこれにあたります.パイソン各種(カーペットパイソンなど)も立体活動を促すために登り木があってもいいです.
高さが必要となるため大掛かりな飼育ケージとなりやすいですが,GEXには床面積を抑えた飼育ケージも販売されています.
高さのあるケージの簡単な作製方法についてまとめていますので,参考にされてください.
■簡単な爬虫類ケージの作り方
エメラルドツリーモニターの飼育環境を動画にて紹介しています.
■オールラウンド
いわゆるスタンダードな飼育ケージで多くの種類に適応できます.最も一般的なサイズは600×450×450です.
初期のモニター飼育,フトアゴヒゲトカゲ,パイソン各種など様々な生体におすすめです.
ですが,このケージで終生飼育が可能な種も限られてきますので,いずれは90㎝ケージや120㎝ケージが必要になってくるかと思います.
既製品か自作ケージか,オーダーケージか…個人的にはオーダーケージが最も美しく,既製品が最も頑丈で,自作ケージが自由度が高く安価だと考えています.
■自作ケージのメリットデメリット
2.種類ごとのケージ
次に各種類ごとの飼育ケージについてみていきます.
■小型ヘビ
ナミヘビ科の幼体~ヤング,パイソンの幼体期などです.
この時期のケージ選びで特に注意していただきたい事は
【脱走】
小型のナミヘビなどはかなり小さな隙間からでも脱走します.
可能な限り専用の既製品を使用するようにしましょう.小型のヘビは脱走されると見つけることはほぼ不可能に近いです.
プラケースやアクリルケースから飼育を開始することが多く,幼体時はその方がむしろ管理は楽です.
またベビーで購入された場合はしっかりと立ち上げていく必要もありますので,こちらの記事もぜひチェックしてください.
■爬虫類の立ち上げについて
■ヘビの立ち上げについて
■大型ヘビ
大型ヘビは主にパイソンやボアがこれにあたります(特定は除く).
ある程度の大きさまでは衣装ケースなどでも飼育は可能ですが,ある程度は強度のなるケージや,その迫力をよく観察できるガラスケージなどでも良いと思っています.
最終的には120㎝クラスのケージは必ず必要になってきますので,いずれは購入する覚悟は必要かと思います.
■小型トカゲ
カナヘビやフトアゴヒゲトカゲなどのアガマ系,ドワーフモニター系などです.
■ドワーフモニターの飼育
■ガストロカナヘビの飼育
■ホウセキカナヘビの飼育
アガマ系は登り木よりは岩などしっかり熱を帯びるものの方がいいですし,あまり高さは必要ありません.
高さがないケージは保温がしやすい反面,オーバーヒートには十分注意が必要です.
カナヘビなど小さなトカゲは45cmケージで終生飼育が可能なこともあります.ドワーフモニターなども45cmケージから始めてしっかり慣らしていってもいいでしょう.
■大型トカゲ
モニターやテグーをはじめとする大型種のトカゲです.(写真はレースモニター)
サルバトールモニターなどは既製品では限界がありますので自作ケージか放し飼いになります.
飼い初めのベビーなどは小型トカゲに準じてもいいでしょうが,最終的には自作ケージやオーダーケージも考慮する必要があります.
GEXのケージは背面も登ることが可能で立体活動もできますが,下記のサイズが最大サイズとなります.
非常に大きく,一人で運ぶにはかなり厳しいですが,それでも大型のモニターには横幅と奥行きが圧倒的に足りません…
https://twitter.com/55Syusuke/status/1218720244950134784120cmケージでも収まらない場合はオーダーケージか自作ケージになります.
以前にも150~200㎝程度のケージは何度も作製してきましたが,一番作りやすいのはやはり180㎝ケージかと思います.
動画で現在の飼育部屋について紹介していますのでぜひご覧ください.
■カメレオン
カメレオンは樹上性のトカゲで,そのほとんどを木の上で過ごします.
手の形状からあまり太い木よりも程よく細い木を伝って歩くため,レイアウトとしては細めの登り木をいくつも入れ重ねていくといった感じでしょうか.
ケージとしてはやはり高さのあるものが基本です.通気性が非常に大切ですのでケージは必ず風通しのいい場所に置くようにしましょう(冬季は温度低下に注意が必要)
■爬虫類の湿度管理について
■陸ガメ
陸ガメは基本的には地表棲トカゲのケージに準じて良いと思います.彼らは立体活動をほとんど行いませんのでとにかく床面積の確保が重要です.
陸ガメは強い紫外線と日陰が必要なので飼育する際は床面積を中心としたケージを用意するようにしましょう.
■ヘルマンリクガメ・ギリシャリクガメの飼育
■ロシアリクガメの飼育
■ヤモリ
■レオパの飼育
■ガーゴイルゲッコーの飼育
ヤモリについても地表棲ヤモリか樹上棲ヤモリかで飼育ケージは変わってきます.
ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)を中心とした地表棲ヤモリはそこまで高さは必要なくレプタケースやレプタイルボックスなどで十分飼育は可能です.
樹上棲のヤモリについてもそこまで大きなケージは必要なく,グラステラリウムの高さがあるケージで十分です.
ガーゴイルゲッコーやクレスなどはナノサイズでの飼育も十分可能です.
樹上棲ヤモリでは特に湿度が非常に重要です.
そのためある程度の気密性は必要なのですが,あまり蒸れすぎるとカビが発生したり,臭いの原因にもなりますので,市販のケージが最も安定しているかもしれません.
■爬虫類の臭い対策
3.まとめ
いかがでしたでしょうか.
初めて爬虫類を飼育する際にはどのケージにすればいいのか迷うこともあるかと思います.
生体に応じたレイアウトや飼育ケージ,そして飼育環境を用意することは飼育者の義務でもあります.
昨今は飼育ケージも専用の物が多く出回っていますので,参考にしていただければ幸いです.
**生き物を飼育することの是非はここでは問いません.また,本記事は飼育を促進するためものではありません.
生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう