【51Base】です.
【爬虫類の臭い対策】
爬虫類を飼育されている,もしくは飼育を検討している方である意味では一番気になるキーワード
「匂い・臭い」
「糞・尿」
私は生き物を飼育するということは糞の処理をすることと同義だと考えています.
飼育されている方の中には
「こんなに臭いとは思わなかった」
「家に帰ってくると部屋中が臭くて大変」
といった話もよく耳にします.
犬や猫についてはトイレを覚えることが出来ますので,ある程度の臭い対策はしやすいと思いますが,爬虫類は一部を除いてトイレは覚えません.
今回はそんな爬虫類の【臭い対策】について私が実際に行っている方法を中心にまとめていきます.
以前,臭いとの闘いと題して様々な対策についてお話はしましたが,今回は臭いそのものをどうするかについて焦点をあててお話ししていきます.
目次
1.糞の臭いランキング
では臭い対策についてお話しする前に,爬虫類の中で臭いが強烈だなと感じる種類を個人的見解のもとランキング形式にてまとめました.
もちろんどんな種であれ糞は大きい方が臭いは強いので,大きさについては除外しておきます.
5位:レオパードゲッコー
意外かもしれませんが,圧倒的な人気を誇るレオパの糞も割と臭います.
特にコオロギやデュビアを給餌した際は臭いが強いといった印象です.
逆にレオパゲルなどの人工飼料を与えた際は比較的臭いが軽減されているかなとは感じます.
最近はレオパゲルの他にも多様な人工飼料が開発され発売されています.
この人工飼料の開発が現在のレオパ人気に拍車を掛けていると思われますし,今後様々な種での人工飼料の開発が爬虫類飼育の敷居を下げてくれるのかもしれません.
■レオパの飼育について
4位:アオジタトカゲ
次にアオジタトカゲですが見た目は非常に特徴的な姿をしており,いわゆる「ツチノコ」のようです. (*写真はマダラで高級種です…)
ですが意外にも本種もなんとも言えない独特な糞の臭いを呈します.
第2位のフトアゴヒゲトカゲもそうですが,雑食性の爬虫類は糞の臭いが強い気がします.
臭いの表現も何と言いましょうか…部屋の空気が重くなったような…そんなイメージです.
もちろん,生体そのものが臭うわけではないので,こまめなメンテナンスをすれば問題はありません.
これは犬や猫などの愛玩動物でも同じですね.
■アオジタトカゲの飼育について
3位:ナミヘビ各種
次にナミヘビですが,これはボア・パイソンなどと比較すると…といった表現にもなります.
ヘビはかなり大きな獲物を丸呑みしますので,消化には非常に時間がかかります.
それでいて変温動物ですのであまり活動的ではありません.
ですが,ナミヘビに属する多くの種は昼行性のものが多く目で獲物を探すものも少なくありません.
ですので日中はよく動き回り必要エネルギー量も多く,さらにとてもよく水を飲みます.
そのため,糞も水分をよく含んだ軟便に近いような形状で,消化が早いため回数も多い傾向にあります.
それでいてアンモニア臭と糞性菌の交じり合ったツンと鼻につくような強烈な臭いを放つ種が多いです.
毎日ではなく,2-3日に1回程度ですが,それでもボア・パイソンと比較すると多いですし,個人的には強烈だなと感じることはあります.
■飼育におすすめのへびについて
■ヘビの飼育をおすすめする理由
2位:フトアゴヒゲトカゲ
次にこちらも爬虫類界にてレオパと同様にアイドル的な人気を誇るフトアゴヒゲトカゲです.
本種も意外にも糞は強烈な臭いです.
アオジタトカゲもそうですが,やはり雑食性のトカゲの糞は臭いが強い印象です.
それでいて本種は泥状便~軟便である場合が多く,ケージ内でするとほぼ間違いなく糞の上を歩き回り体中糞まみれになります.
本種は鱗の隙間が割と広いため放置しておくと本種そのものが臭ってしまうことにもなりかねません.
ですが幸いなことに本種は温浴中に糞をすることが多いです.
さらには個体差がありますが,ある程度慣れてくるとケージ内で糞をすることを嫌うようになる生体もいます.
毎日決まった時間帯に温浴をすれば,その時に一緒に糞をすることを覚えてくれます.
これはグリーンイグアナでも似た傾向が見られます.
ですのでここは飼育者がいかに生体との時間をとれるかによるのかと思います.
関連記事:
フトアゴヒゲトカゲとは?突然死させない飼育方法を詳しく解説
1位:モニター&テグー
私はモニターが大好きです.無駄のないフォルム,恐竜を彷彿とさせるそのシルエット,そして大きくなる…
大きくなるため,危険を伴いますし飼育スペースの問題等もありますが,とにかくモニターが大好きです.
ただ,唯一の問題点といいますか…
【とにかく糞が臭い】
モニターだけは何とも言えない独特な臭いがします.
部屋全体の空気が重くなるだけでなく,そこに何と言いますか生温かさを合わせたような…
ただし,本種は水容器内で糞をする種が多いので,その場合は少しは和らぎますが,その代わり重たい水容器の交換という重労働が待っています.
■おすすめのモニターについて
■サルバトールモニターの飼育について
2.臭い対策
■消臭剤
まず誰しも使用するであろう消臭剤.スプレー式のものから据え置き式のものまで多様な商品が販売されています.
個人的に爬虫類を飼育するうえで消臭剤を使用するポイントは
「匂いで誤魔化さない」
爬虫類の糞の臭いにフローラルな香りを足してもあまり効果的ではありませんし,場合によっては何とも言い難い匂いになってしまうことも…
無臭のものを使用した方がまだ良いと思います.
■ペット用消臭剤
次にペット用の消臭剤はどうでしょうか?
ペットショップなどには多くのペット専用の消臭剤が販売されています.
私も今まで数多くの消臭剤を試してきましたが,個人的にこれは良かったなと感じたものは
微生物を分解してくれる消臭剤で化学物質で消臭するわけではないので,使いすぎた時のあの気分が悪くなる感じはありませんでした.
ただ,ケージ内やメンテナンス後に吹き付けて清掃するようなものですので,空気中に散布する用ではありません.
■定期的なメンテナンス
個人的にはこれに尽きるとは思います.
臭いの原因は微生物の増殖ですので,その臭いのもととなる微生物をしっかり取り除けばいいだけです.
ですが,多くの飼育者の方は日中は働きに出ている人が多いと思います.
最も苦痛なのは帰宅時に部屋中に蔓延する糞の臭いだと思います.
疲れて帰宅してすぐにメンテナンスというわけにもいかない事情がある方もいらっしゃるでしょうし.
できれば何もしなくとも消臭したいところではあります.
■爬虫類のメンテナンスにかかる時間
■空気清浄機
定期的なメンテナンスも重要ですが,できれば消臭もある程度は自動化したいところです.
少々高価にはなりますが,空気清浄機を導入するのも大きな手だと思います.
もし,爬虫類とリビング・寝室が同室の場合はぜひ導入を検討されても良いのではないでしょうか?
以前は犬も一緒に生活していたので犬用のものを使用していましたが,完全ではありませんが,24時間常に一定の消臭効果は保ってくれていました.
■ジクラアギト
ジクラアギトは爬虫類を飼育している人であれば1度は目にする消臭剤ではないでしょうか?
100%植物エキスを使用しており,生体に直接噴射しても問題ありませんし,化学物質を使用したような独特な臭いもありません.
少しツンとした柑橘系?の様なすっきりとした臭いで,メンテナンス後に吹き付けると非常に強い消臭効果を発揮してくれます.
同様の商品として
【ジェックス テラリウムデオ】
でしょうか.こちらはまだ最近発売された商品ですが,天然由来のバクテリアが悪臭のもとを分解するため,ジクラアギトとはまた違ったアプローチでの消臭効果が期待できます.
■ニオイノンノ
最後に「ニオイノンノ」です.
個人的にはこれが最もコスパ的にも消臭的にも最高だと思っています.
内容量自体は少ないのですが,100~250倍に薄めて使用すればいいのでかなり持ちます.
霧吹きに数滴入れてメンテナンスに使用するのももちろん良いのですが,一番効果的だと感じるのは
「加湿器に入れる」
これは本当に効果があります.個人的にはかなり重宝していますし,人畜無害の純植物性ですので,安心して使用できると思います.
ただし,しっかり薄めないと独特な臭いがするので計量器が付属していますので分量を守って使用するようにしましょう.
3.まとめ
いかがでしたでしょうか.
【爬虫類の臭い対策】
生き物を飼育するうえで避けて通れない臭いについて私なりの対策についてまとめました.
快適な爬虫類ライフを送る為にも,臭い対策は非常に重要なポイントになるのではないでしょうか?今後も良い消臭剤などあればその都度紹介していきたいと思います.
**生き物を飼育することの是非はここでは問いません.また,本記事は飼育を促進するためものではありません.
生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう