【51Base】です.
ヒョウモントカゲモドキ・レオパの
エサ(餌)・人工飼料
昨今の爬虫類人気の原動力はヒョウモントカゲモドキ・レオパードゲッコーであることに異論はないかと思います.
特に女性から圧倒的な支持を集めていると個人的には思っています.
その一つの要因として
が大いに影響している事は恐らく多くの人が感じているのではないでしょうか?
今回はレオパのエサについて個人的見解も含めてもう一度再考し,様々な状況にどのように対応していけば良いのか考えていければと思います.
1.レオパの食性について
2.人工飼料の種類
■レオパゲル
■ブレンドフード
■グラブパイ
3.海外での現状
4.何を一番好むのか?
5.まとめ
1.レオパの食性について
まずはレオパの食性からです.
基本的に本種は肉食で,現在においては全世界でCB化が進み,WC個体(野生採集)はほとんどいないといっても過言ではないでしょう.
ですが,いくらCB化が進んだからといって食性が肉食から草食に変わるわけではありません.
基本は無脊椎動物,すなわち昆虫やナメクジなどを野生下では捕食しています.
それは飼育下でも何ら変わりはありません.
現在はほぼ全ての生体はCB個体であり,基本的にWC個体はいないと思っていいと思います.
*CB:繁殖個体 WC:野生採集個体
飼育下でメインとして与える無脊椎動物としては
・ヨーロッパイエコオロギ
(通称:イエコ)
・クロコオロギ
(フタホシコオロギ)
・デュビア
ワーム系は消化が良くないのと脂肪分が多い為,メインとするには少しリスクがあるかな?
といった印象です.
こちらのサイトは昆虫の栄養素を比較しているので参考にされてみてください.
デュビアもカッコいい響きですが
「ゴキブリ」
ですのでやはり抵抗感は否めませんね.
そういった点が今までレオパの人気が爆発しない原因だったと思います.
ですので,ここ数年のレオパ人気は間違いなく人工飼料の普及だと思います.
2.人工飼料の種類
現在販売されている人工飼料をまとめていきます.
(概ね把握しているつもりですが抜けがあるかもしれません)
*使用感については私個人の経験によるものです
■レオパゲル
*レオパゲルが現在最も使われている人工飼料かと思われます.
2016年の秋に展示即売会で初めてお披露目され,飼育者からの要望が強く発売を前倒ししたというほどの人気.
2017年2月に発売されたまだ歴史の浅い人工餌ですが,現在最もポピュラーなレオパの人工飼料です.
確かに私が飼育している生体もベビー,アダルト問わずほぼ全種で食べます.
ただ食にムラはある感じがします.
アダルトなどは2-3日に1回程度なので割とがっついてきますが,ベビーより少し育った個体は毎日与えていると一次的でも高率で食べなくなる時期があります.
私は経験がありませんが,全く食べなくなる個体もいることを聞いたこともあります.
最も身近で総合ペットショップでも売られている為,非常に手に入れやすいですが,冷蔵庫で保存したりと保管にひと手間必要です.
まだ販売されて間もなく実際にレオパゲルのみで終生飼育が可能かどうかは不明です.
ですが,食べない・食べなくなった個体がいることは周知のことですので,その時の対応については考えておいても損はないと思います.
■レオパブレンドフード
*管理のしやすさに定評のある人工飼料です.
GEXさんから販売(生産国:カナダ)されているレオパブレンドフードはドライタイプの固形人工飼料です.
2018年3月に発売と前述のレオパゲルより約1年遅れでの販売ですね.
レオパゲルとの最大の違いはゲル状でないことと冷蔵庫保存の必要がないこと.
ただひと手間,少量のお湯で柔らかくする必要があります.(その後湯切り)
こちらは保管が常温である為,非常に管理が楽な反面,与える際に崩れやすく与え方にも飼育者の技術がいるところでしょうか(笑)
私自身も何度か使用しましたが,確かに冷蔵庫で保存しないで良いというのは少しありがたいです.
ですが,1回に3粒ほど与えていれば,恐らく5匹以上ベビー~ヤングサイズを飼育しているだけで2週間持ちません.
そういった意味ではブリーダーの方や飼育生体が多い方などはコストがかかってしまうかもしれませんね.
■グラブパイ
*作り置きが可能な人工飼料.
人工飼料では最も歴史のある?(といっても3年程)グラブパイです.現在でもペットショップやブリーダーの方はよく愛用しているといった話はよく聞きます.
作り方が少し厄介ですが,使ってみた感じだと大量に作り置きが出来るので,多くの生体を飼育している人には良いといった印象です.
食べないとよく言われますが,しっかり固形化できていれば比較的に食べてくれます.
逆にぱさぱさしすぎだと食べてくれませんね.
こちらも粉末状のままであれば,常温保存が可能なのでストックしておいてもいいでしょう.
3.海外での現状
爬虫類のブリード,飼育など非常に盛んなアメリカでの実情を少しまとめました.
ドイツもブリードは非常に盛んだとお怒りの声が聞こえてきそうですがここはそっと耳を閉じます(笑)
例えば最近では創業者が退職したことでもニュースになったInstagramなどで
もしくは
などで検索を掛けてみてください.おそらく日本と同じようにレオパとのツーショット写真やレオパの可愛らしい姿が随時更新されているはずです.
日本だけでなく世界的にレオパは人気な爬虫類のようです.
メジャーな人工飼料はZOO MED社のLeopard gekco foodが割と使われているみたいです.
ただ主にはワーム系を使用している人が多く,ミルワームを乾燥させたものが多く販売されています.
乾燥エサは日持ちもしますしストックしやすいといったメリットがあります.
ですので日本ほど人工飼料を用いているというわけではなさそうなので,長期成績が良ければ今後も人工飼料は世界的に広がっていくかもしれません.
日本の主流としては人工飼料をメインに,食べなくなった個体には活餌を与える.
海外はミルワームなどの乾燥エサを中心に与え,可能であればガットローディングも積極的に行っている印象です.
4.何を一番好むのか?
「結局のところ何が一番好きなの?」
多くの飼育者が思うところかだと思います.飼育している生体には最高の飼育環境とおいしいエサを与えてあげたいですよね.
私はレオパではないので,好みについてははっきりと言えずあくまで経験的ですが,やはり活餌が最も食いつきが良いです.
個人的にはイエコが最も飛びついてくる印象があります.
ジャイミルやミルワームなどは
「んー,まあ食えるから食っといてやるか」
といった声が聞こえてきそうです.ですがもちろんワーム系だけで飼育している方もいらっしゃいます.
私たちも毎日同じメニューのごはんでは飽きますよね.
レオパについても人工飼料や活餌,冷凍コオロギやワーム系などバリエーションに富んだ給餌を心がけると拒食はほとんどないと思っています.
5.まとめ
いかがでしたでしょうか.
やはりバリエーションを持たせた給餌が最も大切です.
個体によっては人工飼料だけで終生飼育が可能なものもいることは事実です.
ですが,もしも人工飼料を食べなくなってしまった時のために,次に与えるエサをどうするのか?
飼育中の方も飼育を検討している方も是非一度再考してみてはいかがでしょうか?
*ケージの温度管理には暖突が非常に使い勝手も良くオススメです.消費電力も抑えられていますので家計にも優しいのが尚良いです.
*暖突を使用する際は必ずサーモスタットにて温度管理してください.ケージ内の温度が上がりすぎてしまうリスクがあります.
**生き物を飼育することの是非はここでは問いません.また,本記事は飼育を促進するためものではありません.
生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう