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【爬虫類の冬対策!】温度管理・おすすめの保温・加湿器具について

飼育器具・用品
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【51Base】です.


 

【爬虫類の冬対策】

 

~湿度管理~

 

爬虫類を飼育するうえで気を遣うポイントの1つに「湿度管理」が挙げられます.

 

・温度

・栄養

・紫外線

・湿度

・ストレス

 

上記に挙げた5点は日々の飼育の中で必ず注意しておきたい項目です. (紫外線は種類による)

 

温度管理に対しての対策は多くのサイトなどで報告されており目が向きやすい項目ではあります.

 

 ■爬虫類の冬対策と温度管理・保温器具

【爬虫類の冬対策と温度管理・保温器具について】
...

 

ですが湿度に関してはいかがでしょうか?

 

日本の冬場はかなり乾燥します.その上エアコンを始めとする暖房器具を使用する為,空気はより乾燥してしまいます.

 

私たちが飼育する爬虫類の多くは熱帯性気候に生息しているものです.

 

その気候に適応するように進化した生体に対して過乾燥な環境は必ずしも良い結果をもたらさないと思います.

 

そこで今回は冬場の対策として「湿度管理」に焦点を当ててまとめていきます.

 


 【目次】

 

 1.湿度とは

  ■湿度の重要性  

  ■乾燥と多湿

 

 2.飼育環境

  ■熱帯性気候

  ■乾燥帯気候

 

 3.湿度管理

  ■ケージ外

  ■ケージ内

 

 4.注意点

  ■ケージ外

  ■ケージ内

 

 5.まとめ

 

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1.湿度とは



ではまず湿度について考えていきましょう.

私たちが普段生活している空気中には様々な浮遊物が存在します.

 

いわゆる湿潤空気と呼ばれる水蒸気を含めた空気中の物質の割合ではその多くを水分(水蒸気)が占めています. (乾燥空気では窒素が80%)

 

空気中の飽和水蒸気量の限度が100とされ,その最大値の何%にあたる水蒸気が空気中に含まれているかを数値化したものが湿度です.

 

 ■湿度の重要性



ではなぜ湿度は重要なファクターといえるのでしょうか?

まず湿度は概ね50-60%程度が最も快適な環境だといわれています.

 

過乾燥な環境はウイルスの活動性を増幅しますし,多湿な環境はカビの発生を促進しその胞子によるアレルギー症状などを引き起こします.

 

また空気中の水蒸気が極端に低下してしまうと乾燥に強い砂漠に生息する個体であっても容易に脱水を起こすことがあります.

 

ですが,逆に通気性の悪いケージでかつ多湿な環境はむしろ不潔となり体調を崩す生体もいますので,その辺りも注意が必要です.

 

 ■乾燥と多湿



いずれの環境下においても生体にとって重要なことは

快適な温度及び湿度を選ぶことができる」

 

こういった環境が最も重要です.

 

熱帯性気候で高湿度な環境に適応した種であったとしてもケージ内が蒸れることは避けたいところです.

 

高湿度なスポットと,通気性の良いスポットと分けるようにし,生体に選ばせてあげることが重要です.

 

ここは温度管理にも近いものがありますね.

 

 ■爬虫類におすすめの温度計

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意外に見過ごされでしまうのが乾燥地帯に生息する生体を飼育している場合で,全く加湿が必要ないかと言われれば決してそういうわけではありません.

 

特にシェルター内は湿度が高い方が好む生体も多いので,シェルターは湿度が保てるものか,シェルター付近に水苔や水容器を置くなどしてホットスポットよりも湿度が上がるようにしてあげるようにしましょう.

 

2.飼育環境・湿度対策



では次に飼育環境についてみていきます.

冬場はエアコン管理にせよ,ケージごとの加温にせよ乾燥は避けられませんので必ず湿度対策は行いましょう.

 

 ■爬虫類のエアコン管理について

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 ■熱帯性気候



熱帯性気候の爬虫類で特に湿度管理が重要だなと感じ,尚且つ維持することが困難だと思う生体は

・グリーンパイソン

 

 

・ツリーモニター

 

あたりでしょうか. (個人的見解ですが…)

 

 ■グリーンパイソンの飼育

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■エメラルドツリーモニターの飼育

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■コバルトツリーモニターの飼育

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まず地表棲の場合は床材にヤシガラ土を用いるか水容器を大きめにするか,もしくは水苔を敷くかなど対策はしやすいです.

 

ですが,上記に挙げた2種は樹上棲の傾向が強い種です.

 

加温も下部・上部と必要ですしどうしても上部は乾燥しがち.

 

ですのでグリーンパイソンの場合などは床材はペットシーツだけにして,その上にケージの床面積いっぱいほどの水容器を入れても良いでしょう.

*画像はエメラルドツリーモニターのケージですが,基本的な考え方は同じ

 

更にその下部よりパネルヒーターなどで加温すれば湿度も程よく保たれます.

 

また,ケージ内のホットスポットに水をドリップさせてやる方法もあります.少量の水がポタポタと落ちるので,ホットスポットであれば蒸発もしやすく湿度維持に有効です.

 


 

また最も重要かつ簡便な方法としてはこまめな霧吹きですが,日中仕事で家を空けている場合などはそうはいかない事もありますので,ドリッパーはアナログは方法ですが,自動的に湿度を維持してくれるので重宝するアイテムではあります.

 

また,霧吹きを行う際も1つのケージ程度でしたら良いのですが,いくつものケージに行う場合はなどは非常に大変な作業になりますので,こういった自動で噴射してくれるものも重宝するアイテムです.

 


 

また少し大掛かりにはなりますが,各ケージごとにミストシステムを導入する方法もあります.

これはかなり効果的である一方でかなり蒸れますので通気性の確保は重要です.

かなり多湿な環境で生息する生体に用いても良いと思います.


モンスーンソロは比較的使用している飼育者をよく見かけます.


ゼンスイのペットペットゾーンから出ている、爬虫類・植物用加湿器です。

設定した時間、間隔でミストを自動で噴霧できるので、留守時や一日に何度も噴霧する必要があるケージに最適です。温度の上がりすぎを防いでくれますので最適な温度管理が可能で脱皮促進にもつながります。


そしてもう一点としてはケージが90㎝程度あるようでしたら,市販の加湿器を入れてしまう方法もあります.

この時できればアナログのもので,外部タイマーなどで1時間ごとに作動するようにしても良いでしょう.

【格安大容量】爬虫類の湿度管理に超便利な自動噴霧器をレビュー&使い方紹介【Digital Timing Humidifier】


 

小さなペットボトル式のものでも60㎝ケージ程でしたらおすすめです.

このケージには少し小さすぎましたが,夏は良いかもしれません.


 

 ■乾燥帯気候



砂漠や乾燥した草原に生息する生体については湿度に対しては過度に気を張る必要はありませんが,それでも少なくとも50%程度は維持する方がいいです.

 

もちろんホットスポットなどは水蒸気を飛ばしますので乾燥気味となりますが,シェルター内やケージ内の涼しい場所の湿度はある程度保たれている環境が理想的です.

 

具体的にはウェットシェルターを用いるか,水苔や水容器の下にパネルヒーターを敷く,もしくはこまめな霧吹きなどです.

 

室内そのものを50-60%に加湿しているのであればウェットシェルターだけでも十分ですが,それに入りきらない場合は全身が浸かれる水容器でも十分代用は可能です.

 

乾燥地帯に生息している生体だからといって全く湿度に関して無視していいというわけではないのでそこはチェックしておきましょう.

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3.加湿器 or 水苔・水容器での湿度管理



では次に湿度管理で最も使用されている??と思われる加湿器と水苔(水容器含む)について考えていきましょう.

 ■加湿器



部屋全体を加湿する場合にはほとんどの方が使用されていると思われる加湿器です.

ですが,例えばリビングに爬虫類も一緒に飼育している場合,私たちにとっても乾燥はウイルスに感染するリスクや肌荒れなど人間にとってもあまり良いことはありません.

 

また乾燥していると空気中の熱も逃げやすく,体感温度も低く感じるため電気代的にも不利な面もあります.

 

ですが,部屋全体を加湿し例えば熱帯性気候の生体と同じ湿度にしようとすれば様々な弊害が生まれることもしばしばあります.

 

カビの発生

不快

アレルギー など

 

そのため,もしもリビングで飼育している場合は50-60%ほどの湿度でケージ内の対策も追加して70%程度を維持できるように工夫すれば飼育者も生体もwin-winな関係になれるのではないでしょうか.

 

私は1部屋を爬虫類用にしていますので,部屋全体が常に70~80%ほどの多湿状態です.


 

https://twitter.com/55Syusuke/status/1218720244950134784

 ■水苔・水容器



ケージ内で最も簡便に行える方法としては水容器もしくは水苔が入った容器をパネルヒーターの上に置くことかと思います.

個人的には深さのないタッパなどの容器に水苔を敷き水分を含ませパネルヒーターの上に置くと比較的周囲の湿度が保たれる傾向にあります.

ただ長期的に置いておくと水苔の上部にカビが発生することもありますのでメンテナンスは常に行う様にしてください.

生体によっては水苔の中で排泄を行うものもいるのでそういった場合は総取り換えした方がいいでしょう.

また水容器についても飲み水用と湿度維持用とで2つに分けてあげるとより良いかと思います.

あとはヘビなどであればシェルターと水容器が一体となったものもあるのでこちらもおすすめです.


 

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4.注意点



次に加湿する場合の注意点についてです.人間にとって快適な湿度と生体にとって快適な湿度とは限りません.

多湿な環境にすることで起きる弊害もありますので少しチェックしておきましょう.

 

 ■ケージ外



ケージ外ですが,まず部屋全体を加湿していることを前提に考えます.

まず一番が部屋全体が多湿な環境になることによってクローゼットなどの通気性が悪いところでほぼ確実にカビが発生します.

 

カビが発生する湿度は70%ほどですので,部屋全体を加湿している場合は通気性の悪い部位では容易にカビが発生してしまうリスクがあります.

 

私も以前は爬虫類部屋のクローゼットに衣類を入れていたのですが,毎日使うようなものは大丈夫だったのですが1週間に1度しか着ないようなものはもれなくカビまみれになってしまうといったことがありましたので現在は完全に分けています.

 

やはり理想的には50-60%で室内は保ちつつ,各ケージごとに加湿していくようにする方がいいのではないかと思います.

 

 ■ケージ内



ケージ内についてはどうでしょうか.

こちらもやはりポイントは通気性です.

 

多湿な環境の生体であっても蒸れることによって簡単に体調を崩してしまうといわれています.

私自身,日頃から注意してみてることもあってか,蒸れすぎて生体の体調が悪くなったという経験はありませんが,冬場はスタイロフォームなどでケージ全体を覆うこともあると思いますので,通気性は確実に落ちます.

その時にいかに通気性を保つかについては,定期的にファンを回してケージ内の空気を循環させるか,ケージそのものでなく簡易的な温室を作製し,その中を保温&加湿するかです.

ここはケージ内の湿度を見て調整しても良いと思います.

あまりにも常時結露している環境は注意が必要です. (霧吹き後などに結露する分には構わない)

レオパやヤモリ類を飼育している方向けのケージ内での湿度管理が気になる爬虫類におススメのプレートがこちらです。


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5.まとめ



いかがでしたでしょうか.

【爬虫類の冬対策】

 

 

~湿度管理~

 

 

 意外に見過ごされがちな湿度についてまとめました.

 

これからの季節は寒くそして乾燥しますので,人間にも爬虫類にも過酷な環境です.

人間の生活に生体を合わせるわけにはいかず,生体の生活に私たちが合わせるといった考え方で良いと思います.

乾燥しすぎず,多湿にしすぎないようにするには絶妙なさじ加減ですが,飼育者としては最高の飼育環境を提供してあげることは責務ですので,温度だけでなく湿度にも注意して管理してください.

*冬場の温度管理には暖突が消費電力も少なくオススメです.

 ■爬虫類のエアコン管理について
 
 
 

**生き物を飼育することの是非はここでは問いません.また,本記事は飼育を促進するためものではありません.
生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう


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