【51Base】です.
【爬虫類飼育に重要な温度計について】
爬虫類を飼育するうえで気を付けていることはなんでしょうか?
・ケージの大きさ
・エサの管理
・メンテナンス
全ての飼育者で共通して最も重要視しているポイントは
・温度管理
冬だけでなくここ数年は夏の暑さも大きな問題点の1つとして挙げられます.
爬虫類は基本的に変温動物ですので温度管理は飼育環境の構築には非常に重要なファクターです.
今回はその温度管理の中でも私たちが最も目にしてるであろう温度計について焦点をあててまとめていきます.
■爬虫類の温度管理について
*私個人が使用している,もしくは使用経験のあるものを中心にまとめています.下記で紹介するもの以外にも素晴らしい温度計はあると思いますので,飼育環境,飼育部屋などに応じてご自身に合った温度計を選択されてください.
【内容】
1.おすすめの温度計
■ビバリアツインメーターNEO
■GEX EXOTERAコードレス温湿度計
■ニチドウマルチ温湿度計
■WINGONEER 2-in-1デジタル温湿度計
■INKBIRD
2.温度計と一緒に揃えておくべきもの
■サーモガン
■サーモスタット
■湿度計
3.まとめ
目次
1.おすすめ温度計
■ビバリアツインメーターNEO
まずはビバリアから長年爬虫類飼育者に愛用され続けているツインメーターNEOです.
恐らく爬虫類飼育者のほとんどの方が使用されているのではないでしょうか?
私も昔から愛用しており,現在も使用しています.
特徴は何といってもそのアナログが故にその視認性の良い文字盤ではないでしょうか?
個人的には安価で温湿度が確認でき,視認性の良さから非常に重宝はしています.
ですが,あまり高湿度な環境下にあると温度計・湿度計のどちらかに不備を来してしまうものをいくつか経験しています.
例えば頻繁に霧吹き,もしくはミストシステムを採用して飼育するネシアンパイソンやカエルの飼育には少し不向きな点もあるかとは思っています.
ですが,あくまで機種間の差と,本機に直接霧吹き等を吹きかけるなどしなければ問題ないとは思っています.
いずれにしても安価ですので各ケージの高温部と低温部と2つ使用も容易に可能ですね.
■GEX EXOTERAコードレス温湿度計
爬虫類ケージの周りは保温器具やバスキングランプ,サーモスタットや紫外線灯などコードなどが非常に多くなり,ケージが多くなれば多くなるほど,ケージ周辺は配線関係でまさにカオスのような状態となります.
温度計ももちろん,デジタル系となればプローブケーブルなどまた一つ配線が増えてしまうといったネックもあります.
このGEX EXOTERAコードレス温湿度計はデジタル温湿度計にしては珍しくコードレスタイプとなりますのでケーブルがない分,飼育ケージ内がすっきりしますし,生体がケーブルに絡まるリスクもなくなるのでとてもおすすめしやすい温湿度計かと思います.
取り付け方法も3通りあり,飼育ケージに合った取り付けが可能なところも良いですね.
参照:GEX
個人的には大量に使用したことはないのですが,モニターのケージに入れていた際には,吸盤が弱く簡単に落ちてしまっていたのと,ヘビも同様でしたので,取り付けには少々場所を選ぶ??かとは思っています.
ですが,ケージ前面で使用すれば非常に見た目的にもスタイリッシュで私は好みです.
ただ,全面ケージは冬期など,室温の影響を特に受けますので,少々ケージ内の温度とは誤差が出てしまうかもしれませんね.
■ニチドウ マルチ温湿度計
ニチドウより発売されているデジタル式の温湿度計.
横長でスタイリッシュかつ視認性も良く非常に重宝する温湿度計だと思っています.
我が家でのメインの温度管理はほぼ全てこの温湿度計が担っており,非常に重宝しています.
ただ,先に書いたコードレスタイプと比較するとプローブケーブルがあるため,ケージ回りの配線が多くなりがちで,ケージ内のケーブルを伝って上に上がったり絡まったりと,しっかり固定していないと思わぬ事故にも繋がる可能性もありますので注意が必要です.
私自身,現在も本機種を13個ほど使用していますが,中には3カ月ほどで電池が切れてしまうものや半年持つものなど,電池の消耗に割とばらつきがある印象です.
ちなみに本製品のコイン型リチウムイオン電池は,意外と値段が張りますのでいくつも持っていると思わぬ出費になることも…
ただ,視認性や正確さなど個人的には非常に重宝している温湿度計ではあります.
■WINGONEER 2-in-1デジタル温湿度計
次にWINGONEER 2-in-1デジタル温湿度計ですが,デジタル式で視認性もよく非常に安価であるため多くの生体を飼育している場合などは非常に重宝します.
個人的にもサブとして昔からよく使用していますが(低温部や高温部などの局所的な温度測定),機器によってはかなり計測温度に差が生じるものもありますので,当たり外れがあるかな…といった印象です.
ただ,安価でかつ視認性のよい液晶で,ニチドウ マルチ温湿度計よりもコンパクトですので場所を問わず使用できる点は非常に重宝するかと思います.
もちろんプローブケーブルがあるためケージ回りは配線が1つ増えてはしまいますが,霧吹きなどで直接プローブに吹きかけても全く問題ないので使いやすいです.
本製品だけをメインで使用するには少し怖い面もありますが,一部の局所的な温度の測定などサブとして使用する分には安価ですし,選択肢の1つとしてはありなのではないでしょうか.
■カミハタデジタル温湿度計 BIG
文字の表示が大きく確認しやすいデジタル式温湿度計で、最高値・最低値のメモリー機能搭載・ケージの中と外の温度を同時測定・時計・アラーム機能付きの多機能温・湿度計
■INKBIRD
スマートフォンと連携し,Bluetoothで温度管理が可能な次世代式の温度計.
見た目は非常にスタイリッシュでかつ視認性に優れているものもあるので自身の好みに合わせて選ぶことも可能です.
私もさすがにすべての生体のケージには無理ですので,主に室内の温・湿度変化を記録に残したいと考えて導入したことはあります.
csv形式でデータをエクスポートできるので比較的便利ですが,最初は戸惑う事もあるかもしれませんので,万人向けではないかもしれません.
ですが,1日の温度変化が可視化しやすい点は非常に重宝されるものですし,今後は温度計もこうしてスマートフォンでデータ化して管理する時代になるのかもしれませんね.
また,下記のミニでしたらプローブケーブルなどもありませんので非常に見た目が良いです…
ただ上記のミニは防水ではありませんので霧吹きをするようなケージには不向きです.
基本的には爬虫類部屋の温度管理に使用すると考えた方が良いです(爬虫類専用というわけではない)
ケージ内の温度変化を記録したい場合はプローブケーブルが付いているものが現実的です.
2.温度計と一緒に揃えておくべきもの
■サーモガン
毎日使用しています.
朝起きてからと夕方,そして就寝前の3回,各ケージの最高・最低気温部を測定しています.
なぜそこまで神経質になるかというと過去に粗悪な温度計(+5℃)による最低気温の管理ミスで生体を死なせてしまった過去がありますので…
■爬虫類の突然死について
以前まではZOOMED社のレプティテンプサーモガンを愛用しており,5年くらい使ったかと思います.
ここ最近壊れたのこともあり,現在は一般的に使用される様なサーモガンを使用していますが,現時点で特別問題は生じていないので,こだわりがなければこういったものでも良いかとは思っています.
■サーモスタット
温度管理を行ううえでサーモスタットは必需品かと思います.
私も現在多くの生体を飼育していますが,ヘビは全てのケージでサーモスタットにて管理し,モニターは暖突を使用しているケージでは使用していますので10台以上は稼働しています…
昼夜の温度変化を出せるものもありますし,一定の温度を維持するだけのものもありますので,温度変化により発情を促す場合など個々の生体に応じて変えていければと思います.
暖突はサーモスタットの機能も付属していますが,かなり高温になりますので,可能な限り使用した方が良いとは思っています.
また,通気性が損なわれ熱もこもりやすくなりますので,注意が必要です.
タイマーサーモなどは照明時間も設定が可能ですので,モニターやイグアナ,アガマ系などトカゲの飼育にも非常に重宝します.
■湿度計
ほとんどの爬虫類の温度計には湿度計も一緒についていますので湿度計だけを購入することは稀かと思いますが,非常に安価なデジタル式の温度計や小さな温度計などは湿度計が付いていないものもあります.
爬虫類は乾燥系と熱帯雨林系とに大きく大別できますので,どちらのタイプであったとしても湿度管理は重要です.
■爬虫類の湿度管理について
日本の冬期は特に乾燥しますので,多湿な環境に生息するものは脱皮不全や呼吸器系の疾患など体調不良を来すことも多々ありますので,少し神経質くらいで良いかと思います.
逆に夏季は非常に湿度があがり,空気の循環が淀むと体温調整が困難となることもありますので,こちらも注意が必要です.
飼育下の爬虫類は温度も湿度も自分では選べませんので,適切な湿度環境を飼育者が構築数必要があります.
湿度計もその一つの目安となりますので,必ず準備してください.
3.まとめ
いかがでしたでしょうか.
【爬虫類飼育に重要な温度計について】
変温動物である彼らにとって温度管理は非常に重要な環境要素です.
慣れてくると手でなんとなく適温かどうかがわかってしまうこともありますが,やはり数値化しなければ正確な指標とはなり得ません.
温度計自体は比較的安価なものが多く出回っていますので,設備投資と思い,ご自身のスタイルにあった温度計を選ばれてください.
**生き物を飼育することの是非はここでは問いません.また,本記事は飼育を促進するためものではありません.
生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう