【51Base】です.
【初めての飼育におすすめな飼いやすい小型のトカゲ 5選】
昨今は展示即売会や爬虫類カフェ,SNSの普及に伴い,爬虫類に触れる機会が多くなっているかと思います.
初めて爬虫類を飼育する際に最も気になることは
・飼いやすい!(60cmの小さいゲージでも飼える?)
・丈夫
・慣れる
・安い(?)
・日々の維持管理費
ベテラン飼育者の方からすると「ん?(怒)」と思うこともあるかもしれませんが,いきなり最初からアブロニアやドラゴンスネークというわけにもいかない気もしますしね.
■初心者におすすめしないトカゲ
ですので今回は上記の特徴に沿ったおすすめのトカゲについて個人的見解を交えてまとめていきます.
【内容】
■おすすめトカゲ5選
・フトアゴヒゲトカゲ
・サバンナモニター
・トゲオアガマ
・アオジタトカゲ
・トゲオイグアナ
■まとめ
目次
・フトアゴヒゲトカゲ
■飼いやすさ ★★★
■丈夫さ ★★
■慣れやすさ ★★★
■生体価格(安) ★★★
■維持管理費 ★★
言わずと知れたトカゲ界のスーパースター.爬虫類ショップだけでなく,総合ペットショップからホームセンターに至るまで,様々な場所で目にすることが多い生体でもあります.
また,CB化も進んでおり野生採集個体(WC)はいません.
(いれば密輸です…)
寿命は平均10年から15年で昼行性で日光浴を好みます
フトアゴヒゲトカゲは比較的穏やかな性格なので個体によってはハンドリングが可能になるものもいますが、ストレスを与えすぎないように注意しましょう。
食性は雑食で,昆虫や野菜類を食べます.
■爬虫類の餌代
注意したいところは幼体時からヤング(45cm程度)までは成長による基礎代謝量が増大しており,昆虫食は可能な限り与えます.
ですが,45cmを超えたあたりからは腎臓にかかる負担が強く,腎機能不全を発症するリスクが高まります.
食いつきが良いのでたくさん与えたくなるとは思いますが,野菜をメインとして蛋白質は豆類から主として摂取するようにします.
おやつ程度に与えないと,昆虫以外食べなくなる生体もいますので注意が必要です.
価格ですが、比較的流通が多いので約1万円から3万円くらいで手に入るでしょう。
また,本種は紫外線が必須であると同時にカルシウムの慢性的な不足によるクル病や神経障害を呈すものを時折見かけますので,ダスティングや紫外線灯は必ず準備しましょう.またカルシウム剤をエサに混ぜてあげるようにしましょう。
#フトアゴヒゲトカゲ
— ユキ (@w2qO8DiJBPrHdCK) September 28, 2022
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
フトアゴヒゲトカゲがトレンド入り!
メデタイ!(´;ω;`)ブワッ pic.twitter.com/WxMW0YfNXR
■爬虫類の紫外線について
・サバンナモニター
■飼いやすさ ★★
■丈夫さ ★
■慣れやすさ ★★
■生体価格(安) ★★★
■維持管理費 ★★★
続きましてはオオトカゲ界からの
【べた慣れモニター】
春先から初夏にかけてFHのベビーが大量に輸入されるモニター(オオトカゲ)です.
アフリカ大陸のほぼ全域に棲息するモニターでアフリカのモニターでは最小種です.
専門ショップはもとより,総合ペットショップにも1~2匹程度は販売されているところをよく見かけるようになりました.
価格も安価で6000円~10000円くらいですので手に入りやすい個体と言えるでしょう。
■サバンナモニターの飼育について
■サバンナモニターのエサについて
最大でも1メートル程度までしか成長しないため,モニターの中では比較的飼育のハードルは低いかと思われます.
しかし,本種は乾季と雨季とでの代謝バランスが異なり,自然界では休眠をします.
そのため,他種と比べると脂肪の蓄積が早く,エサの与えすぎは容易に肥満します.
脂肪体が他臓器を圧迫することによる多臓器不全で死に至る例が多いです.
■爬虫類の突然死について
また本種のCB化が進まない要因として,肥満個体は脂肪体が大きくなることで生殖器に圧が加わり機能不全に陥るためとも考えられています.
(安いので収益化が難しいというのが1番の理由だと思いますが…)
食性は肉食で,幼体時から昆虫を中心に与え,時折マウスやウズラなどを与えます.身体が大きいため、餌もたくさん食べるので費用がかかることも知っておきましょう。
*樹上傾向はない為,床面積の広いケージを用意しましょう.
グラステラリウム6030は規格ケージにしては珍しく高さ30㎝のラインナップもありますので,地表棲のトカゲにはもってこいです.
本種は非常に食に貪欲で,その為飼育者にも比較的慣れやすい傾向がありますので,初めてのオオトカゲに本種はおすすめしやすいのかもしれません.
*メタハラは資金的余裕があればぜひ準備したい↓↓↓
ただし,オオトカゲに関しては必ずしも必要ではないといった意見も多数ありますので,そちらについてもまとめていますので是非ご覧ください.
■オオトカゲ・モニターの紫外線について
・トゲオアガマ
■飼いやすさ ★★
■丈夫さ ★★★
■慣れやすさ ★
■生体価格(安) ★★
■維持管理費 ★★
まん丸頭の可愛いトカゲ,トゲオアガマの仲間たちです.
トゲオアガマはここから各亜種に分類されますが,ここでは1種としてまとめます.
本種は砂漠地方に生息するトカゲで,雑食性ではありますが草食が強い傾向でもあります.
砂漠地方に棲息するトカゲは総じて丈夫なものが多く,寒暖差にもかなり強いです.
砂漠は熱を遮るものも,熱が籠る場所もほとんどありません.
ですので夜間は急激に気温が低下します.
乾季では最高気温40℃,最低気温10℃といった過酷な環境下で生息している個体もいるほどです.
逆に冬の管理は楽かもしれませんね.
価格は種類にもよりますが、1万円から4万円くらいと比較的安価となっています。
■爬虫類の冬対策 保温器具について
さて本種においては基本的に水分は野菜から摂取することが多いのですが,食べなかったからといってすぐに取り出すのは控えた方が良いです.
彼らはジューシーな葉っぱよりも乾燥して枯れた状態のものを好んで食べます.
ですので,食べ残しの野菜がそのまま床材になっている飼育者のいます.
ここは生体によって個体差もありますし,飼育者のスタイルによっても変わってくるのかもしれませんね.
また本種はホットスポット下は50℃程度まで上げる必要もあります.
ジリジリと日差しが照り付けるように強めのバスキングライトを用意しましょう.
(オーバーヒートに注意.必ず涼しい場所を設ける)
*最も高温になるバスキングスポットはZOOMED社のパワーサンUVです.直下に移動されないような石などを準備しジリジリ照り付ける太陽を再現してください.
*メタハラは高価ですが紫外線量が多いため,砂漠地方に生息する種には非常に有効です.
トゲオアガマは大人しい性格でエサも野菜が中心なので初心者におすすめの個体です。
・アオジタトカゲ
■飼いやすさ ★★
■丈夫さ ★★★
■慣れやすさ ★
■生体価格(安) ★★
■維持管理費 ★★★
短い手足に大きな頭.見た目的にはツチノコっぽい印象をうけるアオジタトカゲです.
実は非常に丈夫で人工飼料にも良く餌付く優秀なトカゲでもあります.
温度や湿度に対しての適応能力もあるので初心者向けのトカゲだといわれるのでしょう。
もちろん専用ケージでレイアウトしてもいいですけど,多くの生体を飼育している方は衣装ケースなどで飼育している人も数多く知っています.
紫外線については多くの方は必要ないとのことですが,弱い紫外線はあっても良いかもしれないですね.(**ネシアン系のアオジタに限る)
強い日光・光は苦手なようです.保温は基本的に床面からヒートパネルで行います.
■アオジタトカゲの飼育について
ただし,オーストラリア原産のアオジタについては紫外線は強いものが必須です.
(流通の多くは東南アジア原産のもの)
また足も短く立体活動をほとんどしませんので高さのあるケージも必要ありません.
生体の価格は2万円~5万円の間で販売されているものが多いです。
いいとこだらけのトカゲですが唯一の難点があるとすれば
ことでしょうか.
フトアゴヒゲトカゲもそうなのですが,基本的に雑食性のトカゲの糞は非常に臭います.
■爬虫類の臭い対策について
*糞の匂いに対してはジクラの万能消臭剤にて多少は軽減できます.床材やペットシーツを使用するなどの工夫も必要ですが,大切な事はこまめなメンテナンスです.
・トゲオイグアナ
■飼いやすさ ★★★
■丈夫さ ★★★
■慣れやすさ ★★★
■生体価格(安) ★
■維持管理費 ★
最後にトゲオイグアナの仲間です.
こちらも多くの種類が存在しますが,主にはクシトゲオイグアナを中心に考えていきます.
本種はイグアナの仲間になるのですが,尾に棘があることが特徴です.
イグアナは1.5~2m近くまで成長し,体型もどっしりしていますので非常に飼育スペースをとります.
ですが本種は最大でも1m前後までしか成長しませんので概ね既製品のケージで終生飼育が可能です.
クシトゲオイグアナは幼体時はかなり警戒心が強いですが,成長とともに落ち着いてくるものもいますが,粗暴なものが多いです.
ですのでおすすめしやすいものとしては,クシトゲオイグアナの中でも黄色味の強いバナナスパイニーテールイグアナが物怖じせず大人しい個体が多い為,飼育は容易だと思います.
■トゲオイグアナの飼育について
ただしバナスパは高価(10万円以上)なのでクシトゲオイグアナのほうが人気が出てもおかしくないのですが,今のところあまり人気はないかなといった印象です.
個人的には成体時はゴジラみたいで非常にカッコいいのでもっと認知されてほしいなとは思っています.
*イグアナは樹上棲の傾向が強いので高さのあるケージが必要です.
グラステラリウムは高さのあるケージが既製品として販売されているので樹上棲の爬虫類飼育者には非常に重宝されています.
その他にも初心者におすすめのトカゲと言えばオニプレートトカゲが候補かと思います。
非常になれやすく何でも食べてくれるので初心者でも飼いやすいトカゲと言えるでしょう。
飼育方法についてはこちらの記事で詳しく解説していますので是非参考にしてみてください。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか.
こうしてみると全体的なバランスが良いのはフトアゴヒゲトカゲやアオジタトカゲですね.
飼育設備面なども考慮するとアオジタトカゲに軍配が上がりそうです.
最初は誰でも初心者です.
私も初めて爬虫類を飼育したときはいろいろ調べまわったものです.
(初めて買った爬虫類雑誌はクリーパーNo.3のトゲオアガマ特集でした…)
ただ,生体は飼育者を選ぶことはできないので,彼らにとって飼育者が私でよかったと思ってもらえるような飼育環境を提供してあげてください.
**生き物を飼育することの是非はここでは問いません.また,本記事は飼育を促進するためものではありません.
生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう