【51Base】です.
【爬虫類のメンテナンス・掃除にかかる時間は?】
生き物を飼育するということは糞の処理をするということですし,限られた生活環境で飼育せざるを得ませんので日常のメンテナンスは生体の生命線でもあると考えています.
時折SNSの方で
「メンテナンスは時間がかかりますか?」
「どのくらいの頻度でメンテナンスしていますか?」
といった内容の質問を受けることがあります.
ですので今回は私の飼育環境にはなりますが,現在のメンテナンスの頻度やその時間などをまとめていければと思います.
*あくまで私個人の飼育環境に対するものですので,参考程度としていただければ幸いです.
【内容】
1.メンテナンス内容
■モニター
■パイソン・ナミヘビ
■その他トカゲなど
2.所要時間
■モニター
■パイソン・ナミヘビ
■その他トカゲなど
■総時間
3.気を付けている事
4.頻度は?
5.まとめ
目次
1.メンテナンス内容
■モニター
まずはモニターからです.
モニターのメンテナンスは種によって微妙に違いはありますが,基本的には毎日が良いとは考えています.
生体のストレスを少しでも軽減させるという意味ではオーバーフローなどで水の循環を維持し,週に1回程度でも良いのかもしれませんが,多くの飼育者の方は水容器を使用していると思いますので可能であれば毎日もしくは2日に1回が良いのではないかと考えています.
また,モニターでも
□水容器内で糞をするもの
□そこら中に糞をするもの
□登り木の上から落とすもの
など様々です.
個体差はあるかと思いますが
□サルバトール系=概ね水容器内
□マングローブ属系=水容器と水容器外と半々くらい
□ツリーモニター系=高所のバスキングスポットから落とす
□ドワーフモニター系=そこら中に
□アフリカ系=水容器と水容器外と半々くらい
□オージー系=そこら中に
といった具合でしょうか…(あくまで個体差があるのと私の印象です)
水容器内に糞をしてくれればその水を換えてしまえば良いので良いのですが,大きなものとなると90cmくらいの水容器を用意しますので,持ち運びは無理です.
そういった場合はポンプなどで排水するしかないです.
水容器内であれば2日~3日に1回でも良いかもしれませんが給餌翌日~2日目は糞が凄いので可能な限り変えてあげましょう.
■爬虫類の臭い対策
水容器外でするものはとにかくその臭いが強烈なので生体と生活空間が同じ場合は,メンテナンスをせざるを得ないかと思います.
ツリーモニターは全てではありませんが,高所のバスキングスポットから糞を落としますので,バスキングスポット直下に水容器などを置いておくと6割くらいはその中に糞が入るので臭いを抑えられますし,メンテナンスも多少は楽になるかと思います.
床材がヤシガラなどの場合は尿や糞の臭いを吸収してくれますし,その部分だけ取り除けば良いので毎日のメンテナンス自体は時間がかからないとは思います.
ただし,水容器内は土だらけになるので注意が必要です.
■モニターにおすすめの床材
ツリーモニターの床材はクッションフロアを使用しています.
それとガラス水槽で飼育している場合は糞を擦り付けたり,水容器の水が跳ねたりとしますので,見た目も悪くなりますので可能な限り服用にはしています.
私は基本的には木製の自作ケージを使用しているので主には前面ガラスのみ拭きあげるようにしています.
■パイソン・ナミヘビ
ヘビのメンテナンスは個人的には楽だと思っています.
毎日することと言えば水容器の水替えくらいです.
(それでも時々サボりますが…)
あとは糞や尿酸をした後に清掃するだけです.
ちなみに我が家のインディゴスネークさんは糞の後や腹が減っているときはこのように暴れまわっています.
ただ,大型のパイソンやボアになると糞も人間と同じくらいの大きさになりますので,初めて見た方はびっくりするかもしれません.
ナミヘビなどは水分も多く含んだドロッとした糞を3日に1回くらいのペースでしますので,ボア・パイソンよりはメンテナンスの頻度が多くなるかとは思います.
ただ,中には高頻度で尿酸を出すものもいます.我が家のブラックヘッドパイソン(ズグロニシキヘビ)などがそうです.
その彼らの現在の飼育環境が画像の通りですので,3-4日に1回くらいのペースでペットシーツを換えています.
もう少し小さなシーツやヤシガラでもいいのかもしれませんが,現状3-4回分の尿酸が確認できれば交換としています.
(画像は少し前のものなので現在はこの1.5倍程度は大きくなっています.)
糞についてもベビーなどは4-5日に1回,ナミヘビであれば3日に1回くらいは排泄があると思います.
身体のわりに結構大きなものを出すのでその日のうちには交換してあげましょう.
特に小さなケージで飼育している場合は不衛生な環境となりやすいので可能な限り早く清掃が必要です.
■その他のトカゲ
その他トカゲというより我が家はモニターとパイソン・インディゴがメインですので,それ以外はヨロイトカゲしかいないのですが…
飼育環境は画像の通りです.
床材にサンド系のものを使用されている方が多いのですが,管理面からクッションフロアを使用しています.
乾燥系のトカゲについてはあまり水分を含まない糞を出しますので一つ一つ取り上げ拭くだけで終わりです.
バスキングしていても飼育者の気配に気づくと即座にシェルター代わりの流木下に逃げ込むのでほとんど姿を見ることがないのですが(笑)
我が家のヨロイトカゲはジョーンズヨロイトカゲで15cm程度ですので糞も小さいので1週間に1回くらいの頻度でしょうか.
ケージも幅60cm,奥行き30cm程度で,乾燥した環境なので糞も臭いません.
2.所要時間
■モニター
まずはモニターからです.
サルバトール系は概ね水容器内に糞をすることが多いので水容器の水替えとケージの清掃が主です.
水容器外で糞をした場合はお腹で糞を踏んでそのまま前面ガラスなどに塗り塗りと地獄絵図となっていることも…
幸い我が家のサルバトールはそういった事がないので助かってはいますが.
魚を与えた後は水容器がまあ魚臭くて大変です…
■【長州:Reptiles】
まだ水容器が小さいので持ち運びができるのですが,大きくなってくると排水ポンプが必要になります.
水容器の水替えが終われば次はケージ内をキレイにします.
清掃時はほぼ毎回,次亜塩素酸水を使用しています.
■爬虫類飼育におすすめの除菌剤
ケージ内の清掃も終われば次は前面ガラスですが,これにも次亜塩素酸水を使用.
水容器を戻す際は出入りの際に水浸しとなるので,ペットシーツを敷いています.
幸い本種はペットシーツを引っ張り出したりはしないので助かってはいます.
ここまでで,概ね15分程度でしょうか.
ここからさらにエメラルドツリーモニターのケージも同様にきれいにしていきます.
ですのでモニターのメンテナンスで概ね30分以上はかかりますね.
■モニターにおすすめの床材
我が家は基本的に床材にクッションフロアを使用していますのでヤシガラやウッドチップを変える手間がないので全体のメンテナンスとしては時短が図れているかとは考えています.
■パイソン・ナミヘビ
我が家の飼育環境的にはヘビが多いのですが,メンテナンスにはそれほど時間も頻度も必要ないので助かっています.
パイソンを中心に飼育していますが,彼らは早くても給餌後5日に便をします.
尿酸も同様に3-4日に1回程のペースでします.
生体サイズにもよると思いますが,生体に対して飼育ケージが広い場合などは尿酸1回分くらいは変えなくても良いとは考えていますが,小さめのケージや通気の悪いケージなどは毎回交換するようにしましょう.
我が家のブラックヘッドパイソンは先の項でも記載しましたが,尿酸の頻度がほぼ毎日ですので毎回交換は難しいのとペットシーツがもったいないので数日くらいはおいています…
意外に前面ガラスも汚れますのでこちらも次亜塩素酸水にて拭き上げ,水容器の水を入れ替えて終わり.
その間,ヘビは他のケージに移しておきます.
また,シェルターも必ず拭き上げるようにはしています.
現在はダニが発生した後ですので,スネークレスキューも同時に巻きます.(廃版になるようです)
念のためダニがいるかを生体とケージ内を目視で確認.いる様であればレプタイルリンスを使います.
ペットシーツを敷き,マスキングテープで固定したら終了です.
1ケージ8分ほどで終わりました.
同ケージが8つあるのでそう時間はもう少しかかりますが…
■その他のトカゲ
ヨロイトカゲのケージの清掃は非常に簡単です.
レイアウトの岩と流木を取り除く糞を取り除き拭き上げるだけ.
5分も必要ありませんが,生体が結構素早いので捕まえるのが大変です.
噛まれると割と痛い.ただ,しばらくすると固まってしまいます.
糞自体も乾燥しているので,手袋をして概ね取り除いてから拭き掃除をする程度でしょうか.
砂やヤシガラで飼育されている方はその部分だけを取り除くだけですのでかなりメンテナンス的には楽かと思います.
■総時間
モニターケージ(2):15~20分✕2
ヘビケージ(8):5分×8
その他トカゲ(1):5分
総メンテナンス時間:約105分
実際にはゴミをまとめたり生体の移動などもあるのでもう少しかかりますが,概ねフルメンテナンスで120分程度でしょうか.
糞をした部分だけ取り除くヤシガラなどは総メンテをする際にとても時間はかかりますが,日々のメンテナンスは時短が出来そうです.
3.気を付けていること
メンテナンスの一番の目的は清潔な飼育環境を維持することです.
糞・尿酸などの処理だけでなく
・ケージ内の除菌
・生体のチェック(目視でケガや脱皮不全などないか)
・ダニの有無
・ケージの点検(破損個所がないかなど)
などには特に気を使っています.
■爬虫類の飼育におすすめの除菌剤
■爬虫類のダニ対策
特に最近はダニの発生がありましたので,メンテナンスの際だけではありませんが,生体を目視でチェックすることと,シェルターの天井なども良く見るようにしています.
ここ数週間で2匹程シェルターの天井とペットシーツ上にいるところを発見したのでまだ油断できないかと…
また,糞の処理をする際も色や形状,異臭(ツンと鼻を刺すような臭い)がないかなどを見るようにはしています.(かかりつけ獣医の助言により)
現在飼育しているオリーブパイソンもサルモネラ菌症を患っておりますので,尿酸・糞については随時記録しています.
■【長州:Reptiles】
4.頻度は?
モニターに関してはほぼ毎日~2日に1回のペースです.
水容器内で排泄するものでもなかなか臭いは強烈ですし,小さなモニターでも肉食のものの糞はかなり強烈な臭いがしますので,例えば生活空間が同じ場合などは即座に処理したいところでしょう.
ヘビに関してはケージサイズにもよりますが,基本的には尿酸・糞をしたらその都度…が理想的でしょう.
実際には生体の大きさに対してケージサイズが大きい場合は尿酸でしたら2-3回分くらいはいいかとは思っています.
このくらい尿酸をしてから清掃する事が多いです.
大きな生体では尿の量もすごいのでその都度ですが,それでもパイソンでしたら5日に1回程度でしょうか.
糞についても7日~10日に1回程度ですのでメンテナンスの頻度は少ないでしょう.
逆にナミヘビやシシバナヘビなどは3日に1回くらいで糞・尿をほぼ同時に出しますのでパイソンよりは頻度が多くなるかと思います.
頻度 | |
モニター | 毎日~2日に1回 |
パイソン | 5~7日に1回 |
ナミヘビ | 3日に1回 |
デュビア毎日~2日に1回 | 1週間に1回 |
5.まとめ
いかがでしたでしょうか.
【爬虫類のメンテナンスに掛かる時間】
飼育している生体数や種類によってメンテナンスの時間は大きく変わってくるでしょうが,例えば犬や猫,フェレットやウサギなどと比較すればはるかに手間はかからないはずです.
生き物を飼うことは糞の処理をすること,メンテナンスをすることが飼育者の日々課せられる義務ですので,ぜひ時間を惜しまず良い飼育環境を作り上げてください.
**生き物を飼育することの是非はここでは問いません.また,本記事は飼育を促進するためものではありません.
生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう