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【飼っているトカゲが餌(エサ)を食べない時に試したい事】

トカゲ 飼育・飼育環境
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【51Base】です.






爬虫類を飼育する上で醍醐味,楽しみの1つとして

”給餌”

があるかと思います.

飼育者1人1人にそれぞれ生体との距離の縮め方などあるかもしれませんが,飼育しているトカゲがベタ慣れにする1つの方法として給餌は非常に重要だと思っています.

もちろん,無理に手から与える必要はないですし,ベタ慣れを目指さなくとも良いとも思ってはいます.

今回はそんな飼育をするうえで多くの方が直面する


「エサを食べない」



そういった生体について,その対策と方法,心構えなどをお伝えできればと思います.  





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1.確認事項と試したい事

エサを食べない場合は必ず何かしらの原因があるはずです.

今回はそんな中から確認しておくべき項目をいくつかピックアップしてまとめていきます.

 ■飼育環境



 

多くの場合は不適切な飼育環境が原因であると考えられます.

 □ケージ内の温度

特に晩秋から冬にかけてはケージ内の温度をよく確認してください.

よくある確認ミスとしてはバスキングスポットの温度ばかりを気にしてしまい,ケージ全体の温度が低下している状態です.

もちろんバスキングスポットの温度は重要ですが,それと同じくらいケージ内の温度も低下しないように保温器具を別途用意するようにしましょう.

特に小さいケージなどは良いのですが,大きなケージとなるとバスキングライトだけでは飼育ケージ全体が温まらないこともありますので注意してください.

 

*室内をエアコンにて管理する他,木製ケージは保温効率が良い.



例えばオーストラリアやアフリカに生息するトカゲなどは休眠をすることがありますし,ホウセキカナヘビや北米のトカゲは冬眠もします.

ですので冬期は給餌をやめ,気温を15℃以下まで下げることもありますが,意図しない低温での飼育・給餌は必ず体調の悪化をもたらしますので注意してください.




 ■冬の温度管理と保温器具について

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 ■爬虫類のエアコン管理について

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逆に暑すぎて…という事もありますので,夏の前も温度管理は厳密に行うようにしましょう.





 ■爬虫類の暑さ対策

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変温動物である彼らに対して最も多くの対策がとられていることは寒さ対策だと思います. 温度管理に関しては,夏も冬も基本的にはエアコン管理が最も安心かつ安全であろうかと思います. ですので今回はエアコンがどうしても準備できない時の暑さ対策について考えていきたいと思います.

 

  □ケージの設置場所

ケージはどこに置いているかも1つのチェックポイントとして覚えられていても良いかと思います.

特に神経質な種やWC個体,樹上棲のものなどがこれにあたるかと思っています.

神経質な種と言っても様々で,個体差ももちろんありますが,例えばナイルモニターやサルバトールモニター,カナヘビ科のものなどでしょうか.

モリドラゴンなど樹上棲のものも飼育開始当初はかなり気を使うかと思います.

設置場所で個人的に最も適していると思う場所は


部屋の隅

寝室

専用部屋



人の行き来が少なく静かな場所が良いです.(ヘビであれば暗くても良い)



じっくり観察がしたい

レイアウトして部屋の見映えを良くしたい



などあると思いますが,まずは生体が環境に落ち着くまでゆっくりと待ってあげましょう.

特に生体が嫌がるのは子供が飛び跳ねる振動や,掃除機なんかは大嫌いなものが多いです.





 ■エサの問題



与えるエサにも問題がある場合もありますので,同じくチェックしてみましょう.


  □活き餌 or 冷凍

生体によっては全く冷凍のものに反応しないものも少なくありません.

印象としては樹上棲のトカゲはこの傾向が強いと思っています.

ですので,まずはエサのバリエーションを多く持ってそれぞれ与えていっても良いかと思います.


活き餌>>冷凍エサ>人工飼料



この辺りは個体差も大きいのでその種の食性にもよりますが,肉食であればコオロギやデュビア,草食であれば色鮮やかなものなどから試してみましょう.

また,先にも書きましたが飼育温度が低いと活性が上がらずエサを食べなくなるものがほとんどですので,飼育環境についてももう一度確認してみましょう.

昼行性のものについてはUVAの照射量が少ない,つまり光量不足も活性に影響を与えますので,薄暗いようならしっかりとバスキングライトや紫外線灯などを設置し,ケージ内が明るくなるようにしてください.





 ■爬虫類の紫外線について

【爬虫類の各生体における紫外線について】~トカゲ・ヘビ・カメ・ヤモリ~
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一番はメタハラですが,金額的にかなり高額ですので,個人的には蛍光灯タイプのものがより明るく,生体も美しく見えますので好んで使用しています.







  □置き場所


「そんなバカな!」



…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが,そういった生体もいます.

具体的には底面ヤシガラの上に置いたものは食べない…というより認識しない?といった種もいます.

カメレオンやクレスなどの樹上棲ヤモリ,モリドラゴンなどの樹上棲トカゲがこの傾向を示すものがいます.

クレスなどは専用のエサ皿などもありますので概ね想像しやすいのですが,樹上性トカゲは情報も少ないので意外と難渋することもあるかもしれません.

(ただ,モリドラゴンなどを飼育する方はベテラン飼育者が多いイメージですので難なくこの問題は解決されている気がしますが…)

ですので,樹上にエサ入れなどを固定してみても良いかもしれません.





 ■ガーゴイルゲッコーの飼育について

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 ■生体の問題



生体そのものに問題がある場合もありますので,注意深く観察してみましょう.

(あくまで生体のストレスにならない程度に)


  □飼育開始してどのくらい?

エサを食べない生体は飼育を開始してどのくらいでしょうか?

数日?数週間?数カ月?

急激な環境の変化で,強いストレスにさらされていることが考えられますので,よっぽど図太い個体でない限りは数程度,もしくは1週間くらいエサを食べないことくらいは覚悟しておきましょう.

特にWC個体でヤング個体などはその傾向が強い場合も.

爬虫類は変温動物ですので,私達よりも非常にエコな生き物です.

ですので少々食べなくとも問題ありませんし,特に成体であれば1カ月くらい食べなくとも何とかなります.





 ■爬虫類の立ち上げについて

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  □ケガ?病気?

今まで食べていた生体が食べなくなった,食欲が落ちたといった場合は病気も疑われることもあります…

私は獣医師ではないのであくまで経験則からのお話しかできませんのでご了承ください.

観察のポイントとしては


 1)目視による新しいケガや欠損

 2)呼吸の状態

 3)便の状態

 4)分泌物の有無

 

爬虫類は飼育下であっても火傷や指飛び,流木での切り傷など時折ケガをすることも…

ただ,今まで食べていたものがケガをして食べなくなることは少ないと思います.

火傷(割と広範囲)な場合は拒食するものもいるとは聞いたことがありますが…

ですので,上記に挙げた呼吸状態や便,分泌物の有無をよく観察し,もし異常があるようであれば速やかに獣医師の診察を受けることをおすすめ致します.





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2.食べない時に気を付ける事

 ■焦らない



生体がエサを食べないとどうしても飼育者としては心配で仕方がなくなってしまいます.

あの手この手でエサを食べさせようと試行錯誤されるかと思いますが,それが逆に成体にとっては強いストレスとなってしまうことも…

まずは温度・湿度などの基本的な環境をしっかり整え,あとはしばらく放置するくらいの気持ちが大切だと考えています.

ヘビの飼育では時折聞きますが,拒食に飼育者が耐えられなくなり生体を手放すといったこともあるようです.

爬虫類は変温動物ですので飢餓には非常に強いです.

幼体時でも1カ月くらいは水だけでも何とかなりますので焦らずにシェルターなど,生体が安心できる環境を整えてあげてください.





 ■強制給餌?



強制給餌については最終手段だと思っています.

特にヘビの場合はアシスト給餌など比較的容易に可能で餌付かせる段階などでも行うことはよくあります.

上手くやれば数十秒程あれば可能ですのでストレスも最小限に抑えられるかと…

ただしトカゲの場合は,私自身が強制給餌をして回復した経験がなく,そういった症例も知らないので,よっぽど状態が悪くなってからしか実施できていないのかな?とも感じています.

ただヘビのように呑むわけではないので,卵黄をほんの少し温めてシリンジにて流し込む,もしくはピンクマウスをミンチ状にしてこちらもシリンジで流し込むといった作業が必要です.

未だにピンクマウスをミンチにするのは勇気が要ります…

ただし,初めて行う場合は失敗する可能性が高いのでまずは獣医師の判断を受けてください.

動画や文章で見るよりも,実際にその手技を見た方が絶対に安全です.



「百聞は一見に如かず」

↑自身のブログを否定するようですが…

 

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3.まとめ



いかがでしたでしょうか.



【飼っているトカゲが餌(エサ)を食べない時に試したい事】




エサを食べてくれないとどうしても不安になってしまいますが,飼育環境さえしっかり整えていれば焦る必要もありません.

見るからに状態が悪そうな個体は別ですが,そうでなければ数週間程度は問題ないので時間を掛けて慣れていってもらいましょう.




 

**生き物を飼育することの是非はここでは問いません.また,本記事は飼育を促進するためものではありません.
生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう

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