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 長州クリプターです.


コロコロした可愛い奴ら
~リクガメの飼育・飼育環境~


爬虫類飼育の中である意味最もポピュラーな飼育生体は「カメ」だと思います.


爬虫類が大好きな人だけでなくとも少年時代に「カメ」を捕まえて飼育したことがある人は多いのではないでしょうか?


国内には主には半水生のカメが多く生息し,リクガメはいません.


カメの魅力にハマってしまった方は必ずと言っていいほどリクガメを飼育している印象があります.


今回はリクガメの中でも比較的ポピュラーな



・ヘルマンリクガメ

・ギリシャリクガメ




にスポットを当ててまとめていきます.






  【目次】


   1.リクガメ

    ヘルマン・ギリシャリクガメ 
     ■分類
     ■生息
     ■大きさ

   2.飼育環境

     ■飼育ケージ
     ■温度・湿度
     ■紫外線 ←大切


   3.エサ

     ■幼体時
     ■成体時


   4.性格・慣れるのか

   5.まとめ





1.リクガメ


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ヘルマン・ギリシャリクガメ
 

 ■分類


爬虫網カメ目潜頸亜目リクガメ科ヘルマンリクガメ属

爬虫網カメ目潜頸亜目リクガメ科チチュウカイリクガメ属


ヘルマンリクガメは以前はチチュウカイリクガメ属に分類されていましたが,2006年に単系統群を形成するとされ独立種とする説があります.


塩基配列など一般の飼育者には判断できませんが,分類上分かれているくらいでいいのではないでしょうか.


ただ本種は非常によく似ていますが,甲羅の形が特徴的なので判別はできると思います.


またギリシャリクガメは約20種の亜種に分けられます.




 ■生息

アルバニア,イタリア,ギリシャ西部,クロアチア,セルビア,トルコ西部など.

地中海性気候で標高1500m以下にある乾燥した草原や樹林,農耕地などにも生息しています.



 ■大きさ

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*ベビー



甲長:32~38cm

背甲はドーム状をしている.

最小亜種では17cm程度のものもいる.


2.飼育環境




 ■飼育ケージ


彼らはともに立体活動はしません.ですので基本的には床面積の広いケージが必要です.


また地中海性気候は比較的日本の気候にも似ているので,夏期は屋外飼育する飼育者も多いです.
(脱走だけでなく,野猫,鳥類の襲撃を防ぐ対策は必ず行いましょう.)


また種によっては冬眠をする種もいるため,日本の環境でも終生屋外飼育が可能なものもいますが,販売時に明確な分類がされていないことも多く,リスクが高いと考えていいです.


床面積90×45×45(天井はなくても良い)










上からの脱走はほとんどないため,天井はつけない飼育者も多くいます.


そういった意味では彼らには木製ケージが最も汎用性の高いケージかとも思います.



 ■温度・湿度


昨今の日本の環境は温暖気候→亜熱帯気候へ変動しているとよく言われています.


変温動物は寒さだけでなく暑さにも非常に弱いです.


屋外飼育も室内飼育にしてもバスキングスポットは高温とし,かならず涼しい場所を設けるようにします.


温度勾配が非常に重要な種でもあります.


ケージ内温度:28℃


ホットスポット:35~40℃


夜間温度(夏):26℃
    (冬):20~21℃




地中海性気候はカラッとした気候で湿度は決して高くありません.乾燥させた方が良いです.


日本のような多湿の環境には適応しにくいことも考えられますが,最近はCB化が進んでおりそこまで神経質になる必要もないのかもしれません.


リクガメと他の爬虫類を同時に飼育している方もいますので,湿度については蒸れるほどでなければ良いのではとも思われます.



 ■紫外線 ←大切


リクガメは甲羅の成長・形成の過程で紫外線は非常に重要なファクターです.


昼行性の他のトカゲなどと比較して,リクガメなどのカメは骨格の形成と甲羅の形成が必要です.


ですのでその分,カルシウムの吸収と紫外線によるビタミンD3の生成が必要になってきます.




どの程度のUVB量が必要かは明確にはわかりませんが,メタルハラロイドランプもしくはセルフバラスト水銀灯は少なくとも使用をお勧めします.


また紫外線が不足すると四肢が短くなることと,甲羅の形成ができないので柔らかくなります.

また甲羅の形成がうまくいかず,いわゆる左右非対称のデコボコな甲羅が形成されてしまします.


ですので夏期などは屋外での日光浴をされることを強くおすすめします.


また照射時間は12時間程度がよいと言われています.




3.エサ


幼体時も成体時も基本的には草食ですが,野生下では貝類も時折食べているということが分かっています.


これは蛋白質を摂取することを目的としているのでしょうが,飼育下では必要かと問われると答えは「NO」だと思います.


なぜなら蛋白質として植物性のタンパク質(Soi)もしくは配合飼料を与えれば良いと思います.

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 ■幼体時

小さく刻んだ野菜を中心に与えます.


小松菜や青梗菜,大根の葉やベビーリーフを中心に,ニンジンやパプリカ,食用タンポポの花なども喜んで食べます.


また豆類も好んで食べる個体は少ないですが,たんぱく摂取として与えます.


バナナやリンゴ,イチゴなどの果実も時折おやつ程度で与えますが,あくまで全体の食事の10%未満にするようにしましょう.



 ■成体時


成体時も幼体時と基本的には同じでかまいません.前足を使って器用に葉っぱを齧りとるのであまり小さく刻まなくてもいいでしょう.


またたんぱく質の摂取は最小限でかまいません.高蛋白負荷は甲羅の成長体の成長がアンバランスとなり形成不全となるリスクがあります.


ですので成体時に配合飼料などを与えすぎるのは注意が必要です.




4.性格・慣れるのか


慣れるというよりは動きが緩慢ですし攻撃的ではなく受け身な生き物です.


飼育当初はシェルターに引きこもることもありますが,ある程度環境に慣れればバスキングしたり手からエサを食べてくれたり非常に愛らしい姿を見せてくれます.


ですが,長期間地面から持ち上げた状態にしておくと恐怖し暴れることがありますので,持ち上げるようなハンドリングは生体の為にも控えた方が良いかもしれません.





5.まとめ


いかがでしたでしょうか.


リクガメの飼育はとても難しそうな印象がありますが,飼育環境をしっかりと整えてあげれば大人しく,よく慣れる最高の相棒になってくれると思います.


その魅力も相まってか多頭飼育をしている方もよく見かけますので,ぜひ繁殖も行っていきたいものですね.


もともと自然界でリクガメは非常に天敵から狙われやすい種です.


日本の環境では生きられないことはもちろんのこと,絶対に脱走されないように細心の注意を払ってください.


屋外の日光浴中に野猫や鳥類からの襲撃をしっかり防止することなど,生体を守る対策を必ず行うようにしてください.





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*生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう