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アオジタトカゲの飼育方法を徹底解説~初心者にも飼いやすいトカゲの飼育環境とは?

アオジタトカゲの飼育方法 トカゲ 飼育・飼育環境
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【51Base】です.






【アオジタトカゲの飼育・飼育環境】





本サイトの記事ももうすぐ100記事となりますが,なぜかまだ書いていなかった人気種がいました。

どうしてか,書いたつもりでいました…



比較的飼育が容易な種は何種類かはいますが,その中でもより飼育しやすいのが,アオジタトカゲではないでしょうか。







 ■おすすめのトカゲ5選

【初心者におすすめのペットに飼いやすい小型(大きくならない)の人気トカゲ ~5選~】
...

 

程よい大きさにケージもそこまで大掛かりなものは必要なく,紫外線も必要最低限でバスキングライトも高Wのものでなくとも良い。(種による)



極めつけは餌食いが良好人工飼料までなんでもよく食べてくれる生体が多く給餌面でも飼育者に易しい…



比較的ポピュラーな印象の本種ですが,中には貴重なため非常に高値で取引されるものもおりマニアから初心者にまで愛されています。



今回はそんなアオジタトカゲの飼育と飼育環境について現地での生態やCB化についても焦点を当ててまとめていきたいと思います。












 【内容】



  1.アオジタトカゲとは

   ■分類・生息地

   ■大きさ・価格



  2.飼育環境

   ■飼育ケージ

   ■温度・湿度

   ■シェルター



  3.エサ

   ■幼体時

   ■成体時



  4.慣れる?ハンドリング 

 

  5.まとめ

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1.アオジタトカゲとは

 ■分類・種類(モルフ)



爬虫網有鱗目トカゲ科アオジタトカゲ属



以下が主な分類・亜種とされています。





□オオアオジタトカゲ・ハルマヘラアオジタトカゲ

 学名:Tiliqua gigas

 英名:Indonesian bluetongued skink



オオアオジタトカゲ

比較的流通量が多い種で,現地からのWC個体もいるため,少し荒い性格の生体もちらほら見かけます。





 

□ニシアオジタトカゲ

 学名:Tiliqua occipitalis

 英名:Western bluetongued skink





ニシアオジタトカゲ

参照:Wikipedia





西オーストラリア州,ビクトリア州北西部,南オーストラリア州の固有種.オーストラリアは生き物の輸出が厳しく規制されていますので,流通する本種は以前に研究目的や動物園で飼育されていた生体がCB化されたものですので,非常に高価でアオジタトカゲの中でも至高の1匹と言われています。







□アデレードアオジタトカゲ

 学名:Tiliqua adelaidensis

 英名:Adelaide pigmy buletongued


南オーストラリアの固有種で,以前に絶滅したと言われていた本種ですが,1992年に再発見.本種の実物は見たことがありませんが,アオジタよりスキンクらしさがあるといった印象です。



情報がほとんどないため不明な点が多いです.もちろん実物も見たことはありません。

 

□ハスオビアオジタトカゲ

 キタアオジタトカゲ

 ヒガシアオジタトカゲ



 学名:Tiliqua scincoides

 英名:Common buletongued skink


ハスオビアオジタトカゲ

参照:Wikipedia





基亜種がいわゆるキタアオジタトカゲ.キメラやヒガシアオジタトカゲも亜種に含まれます。



キタアオジタトカゲは北オーストラリアの広範囲に分布しており,以前からヨーロッパでコンスタントにCB化が進んでいたこともあり,比較的よく見るかと思います。体長は60cm近くになります。

 

少し高価ですが,国内CBも少しずつみられるようになり,国内の流通自体は多い種かと思います。



品種改良も盛んでいるので飼育しやすい種類です。

□ホソオビアオジタトカゲ・チュウオウアオジタトカゲ

 学名:Tiliqua multifasciata

 英名:Central bluetongued skink


ホソオビアオジタトカゲ

参照:Wikipedia

 

オーストラリア中央から西部にかけて生息し,他のアオジタトカゲと比較して乾燥に強いと考えられています.乾燥に強いというところは、湿度に弱いので注意が必要です。小型種で40cmくらいになります。



キタアオジタトカゲの様にCB化はほとんどされておらず,流通は非常に稀です.昔,一度だけ実物を見たことがありますが,確か諭吉様が80人くらい必要だった気が…



現在はCB化が進んで少しは価格も落ち着いたのでしょうか…?









□マダラアオジタトカゲ

 学名:Tiliqua nigrolutea

 英名:Blotched bluetongued skink

マダラアオジタトカゲ

参照:Wikipedia

 

オーストラリア南東部に生息するこれまた非常にレアなアオジタトカゲ.ごく稀に入荷されたといった話は聞いたことがありますが,実物は見たことがありません.販売量が少ないので10万を超えてきます。体長は35cmくらいで小型になります。



色彩のコントラストがえげつないですね… 無茶苦茶カッコいい。





こうしてみると,人気のある本種ですが現実的に飼育が可能そうなものは数種に絞られますね。



 

 ■モルフごとの大きさ・価格



例)

□キタアオジタトカゲ



平均全長:45-50cm

最大全長:60cm以上

価格:60000~120000円







□ハルマヘラアオジタトカゲ



平均全長:50cm

最大全長:60cm以上

価格:30000~50000円





価格はその年によっても変動しますが,ハルマヘラアオジタトカゲはWC個体も流通しますので,オーストラリアのアオジタよりは安価に流通しています。



大きさは概ね同等ですが,ハルマヘラアオジタトカゲの方が少し細身で顔がより大きく感じるかと思います。



その他のオーストラリア原産のニシアオジタやヒガシアオジタはかなり高価で,チュウオウアオジタ,マダラアオジタなどはびっくりするくらい高価です。





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2.飼育環境

 ■飼育ケージ・床材



地表棲のトカゲですので床面積の確保が重要です。



高さは必要ありませんので,30cm程度でもあれば十分かと思います。




幼体時は60cmケージで十分ですが,最終的には90cmケージは最低でも準備が必要です。




既製品のケージで終生飼育は可能ですので,ここもおすすめしやすい爬虫類と呼ばれる所以かと思います。



ケージレイアウトは飼育者の好みによるかと思いますが,シェルターと水容器,バスキングスポットは最低限必要です。




登り木は必要ないかと思います.というより登れないかと思います。

(個人的にも入れたことがないのでもしかすると器用に登るのかも?)



基本的には完全地表棲ですのでバスキングスポットに岩やロックプレートなど置いておく程度で良いでしょう。



床材についてはなんでも構いませんが,オーストラリア原産のものについては乾燥した環境に生息しているため,砂材などでも可です。



ウッドチップやヤシガラ土,ペットシーツなどを使用している方が多いです。



本種は糞が結構臭いのでヤシガラなどの方が少しは軽減できて良いかもしれません.私自身はヤシガラを使用していました。ヤシの実を粉砕したものが原料となっています。乾燥させたままでも湿らせても使うことができ、きめ細かいので生き物の体を傷つける心配がありません。

(ペットシーツはだいたい下に潜られます)




ただし,誤飲しても大丈夫なものを選びましょう。







 ■温度・湿度



各亜種によってはかなり差があるかと思いますが,多く流通しているハルマヘラなどは少し湿度を持たせてあげても良いですが,そこまで厳密としなくても大丈夫です。



逆にキタアオジタなどは湿度に関してはそこまで厳密にしなくても良いです。



過湿は注意が必要ですので,夏期は要注意です。



種によって飼育温度に少し違いはありますが概ね同様の管理で良いと思います。



*マダラ・チュウオウなどは高価で流通も少ないことと,情報もあまりなく私個人での飼育経験もないので不明です。

  温度
ホットスポット 35℃
ケージ内温度 28-30℃
ケージ内最低温度 25-27℃
夜間温度 25℃前後

 

ホットスポットはあまり「アツアツ」にしなくても良いですが,直下にプレートなどを置き腹部からも温められるようにしましょう。



ケージ全体が30℃を超えることがないように注意してください。




わりとオーバーヒートで体調を崩す,死んでしまうといった例を聞いたことがありますので必ず涼しく休める場所を作ってあげましょう。



もしくはケージの底面にパネルヒーターを引くといいでしょう。その際は底面の三分の一程度にひいて逃げ場をつくってください。




 

 ■爬虫類の暑さ対策

【爬虫類の夏の暑さ対策】~冷却ファン・サーキュレーター・氷など試してみた~
変温動物である彼らに対して最も多くの対策がとられていることは寒さ対策だと思います. 温度管理に関しては,夏も冬も基本的にはエアコン管理が最も安心かつ安全であろうかと思います. ですので今回はエアコンがどうしても準備できない時の暑さ対策について考えていきたいと思います.

 

そう考えるとケージサイズは60-90cmは必ず必要です。







 ■シェルター



必ず準備しましょう。



私は爬虫類を飼育する際にはトカゲ・ヘビともに姿を隠せるシェルターを必ず設けるようにはしています。



飼育下でも生体が安心・安全と思える場所はストレスの軽減のためにも重要です。



特に本種は思っている以上に臆病なものも多く,アンボイナ・ハルマヘラなどWCのものは神経質なものも少なくありません。



シェルター

逆にオージー産のアオジタは全てがCB化されたものですので,物怖じしにくいものが多いです。



シェルターは涼しい場所に一つと少し暖かい場所にもう一つくらいあればより良いかと思います。



市販のものからコルクのものまで飼育者によって様々なシェルターを使用されています。




個人的にはコルクボードがより自然らしくて好きです。



乾燥地帯にすむトカゲは水飲みはそれほど必要ではありませんが、水入れをおいてもいいでしょう。

また霧吹きなどでガラス面を湿らせてあげてもいいでしょう。


 

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3.エサ(人工飼料でOK)

 ■幼体時



基本的に本種は雑食性で野菜・果実・昆虫・肉片・人工飼料までなんでも食べます。



中には餌付きにくいものもいますが,総じてWC個体が多い印象です。



幼体時はサイズに応じた昆虫と小さく刻んだ小松菜や青梗菜,ニンジンやカボチャなどと人工飼料も混ぜて与えると非常によく食べます。



そのまま小さく刻んでも良いのですが,グラブパイなどを混ぜて少し水気を持たすとガッついて食べてくれます.




昆虫は嗜好性が高いものとそうでないものとに分かれ,血眼になって追いかけ回すものと明らかに嫌々食べるものとに分かれますが,個体差かとは思います。



ただ,決してメインで与える必要はないので時折おやつ程度で構わないでしょう。



気が向いたときに少し与えるくらいの気持ちで良いかと思います。



ただし,幼体時は特に蛋白質が重要となってきますので,卵や鶏のササミ・ハツといった肉類も同時に与えます。



高蛋白過ぎる栄養はリスクを伴いますので



・野菜類を3-40%

・果実を20%程度

・動物性たんぱく質を20%程度

・人工飼料を20%程度



で調整されると良いかと思います。

(野菜類は2-30%で動物性たんぱく質を多く与えるべきといった報告も散見されます.)



ただ,グラブパイなどの人工飼料をしっかり与えていればそこまで厳密に考えなくても思っている以上によく成長してくれます。



よく「バランスよく与える」と言われますが,この「バランスよく」というのが難しかったりもします。



その点,人工飼料に餌付く生体は栄養のバランスをそこで補えるため,飼育者には易しいかとは考えています。



幼体時は食べるだけ与えても肥満の心配は少ないのでしっかりと与えましょう。





 ■成体時



成体時も同様にサイズに応じた野菜類や果実,人工飼料を与えます。

エサはフトアゴヒゲトカゲと同じものでいいと思います。

 



時折,鶏のササミやハツ,肝などの肉類やげっ歯類も与えても良いのですが,本種は容易に肥満しますので2-3週に1回などでも良いかと思います。



果実はバナナを非常に好みます全体の10%程度とし,野菜が4-50%程度のメニューとします。



幼体時から容易に人工飼料に餌付きますので,成体時も野菜類に人工飼料を混ぜ合わせ,卵なども時折トッピングしてあげると喜んで食べてくれます。



頻度は週に2-3回程度で,少し足りないかな?というくらいがいいと思います。



過栄養による肥満が本種の最も怖い死因の一つですので,とにかく広いケージと絞った食事を心がけてください。



*グラブパイなどの肉食性の人工飼料を食べた後の糞はかなり臭います。





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4.慣れる?ハンドリングは?



多くの生体で大人しく,そして

シェルター

をしていますので最高のペットリザードとなってくれるかと思います。



シェルター

ただし,WCやFH個体が割といる





・オオアオジタトカゲ

・ハルマヘラアオジタトカゲ





などは神経質なものがいることも確かです。



手を入れるだけで口を開けてその特徴的な青い舌を「ビロン」と出してきます。



大きい生体でしたらそれなりに怖いですが,ベビーはちょっと可愛いな…と感じてしまいます。



逆にキタアオジタやヒガシ・ニシ,マダラアオジタといった完全にCB化されたものは比較的大人しく,人馴れしやすいものが多い印象です。



割と環境にも慣れやすく適応性が高いと思いますので,多くの個体で購入後すぐに飼育者が見ている前でモグモグとエサを食べてくれるかと思います。



逆になかなか慣れない神経質な個体についてはしっかりシェルターを準備し,まずは生体が安心できる環境を整えて上げましょう。



*以外にエサを食べない時は温度が低すぎるといったことも良くありますので,もう一度飼育環境を見直されてみてください。





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5.まとめ



いかがでしたでしょうか.





【アオジタトカゲの飼育・飼育環境】





一言にアオジタトカゲと言ってもその種類は様々で,流通しているものと非常に流通が稀なものとでは見た目がガラッと違っていたりと,その魅力にどっぷりと浸かってしまう飼育者が続出しています。



確かに市場でよく見るアオジタトカゲとオージー産のマダラなどでは全く印象が変わってしまいますね。



人馴れしやすく,環境への適応も良く,丈夫で人工飼料もよく食べる。



本当に良いトカゲだなと思います。



現在,多くの愛好家が自家繁殖をされているようですので,今後も多くのモルフなどが出てくるのではとワクワクさせられます。







 

**生き物を飼育することの是非はここでは問いません.また,本記事は飼育を促進するためものではありません.
生き物を飼育することは命を預かることです.その生体を最後まで責任を持って飼育することが飼育者の義務です.飼えなくなったという理由で逃がしたりすることは絶対にやめましょう


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